ZEHとZEH水準の違いは、太陽光発電があるかないかだけではありません。ZEHは断熱・省エネに加え、再生可能エネルギーを使って年間の一次エネルギー収支をゼロ以下にする住宅です。一方、ZEH水準は断熱等性能等級5と一次エネルギー消費量等級6を満たす省エネ性能の水準です。
ZEHとZEH水準では、必要な設備、太陽光発電、制度上の扱いに違いがあります。
本記事ではZEHの要件、ZEH水準の基準、住宅ローン控除での違い、中古住宅・リフォームでZEH水準を目指す際の考え方まで、性能面の違いが分かるよう窓の専門家の視点から具体的に解説します。
ZEHとZEH水準省エネ住宅の違い|太陽光・断熱等級を比較
2026.09.03
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このコラムで分かること
- ZEHとZEH水準省エネ住宅の一番大きな違い
- 太陽光発電が必要なのはどちらか
- 断熱等級・一次エネルギー消費量の基準
- 住宅ローン控除と補助金での扱い
- 新築・中古住宅・リフォームでどちらを目標にするべきか
- 2030年の省エネ基準と2027年から始まるGX ZEH
目次
※基準・減税・補助金に関する記載は2026年9月3日時点の国土交通省、環境省、資源エネルギー庁の公表内容を基にしています。制度を利用する場合は最新情報も確認してください。
ZEHとZEH水準の違いを先に比較
ZEH水準を「ZEHの少し下のグレード」と考える方は多いですが、制度上は役割が少し異なります。
ZEHは、住宅で使う一次エネルギーを省エネで減らし、太陽光発電などの再生可能エネルギーによる創エネを加えて、年間のエネルギー収支を正味ゼロ以下にすることを目指す住宅です。
ZEH水準省エネ住宅は、住宅そのものの「断熱性能」と「省エネ性能」が一定の基準に適合していることを示す区分です。ZEH水準では創エネまで必須要件にはしていません。
| 比較ポイント | ZEH | ZEH水準省エネ住宅 |
|---|---|---|
| 基本的な考え方 | 省エネ+創エネで年間収支ゼロを目指す | 高い断熱・省エネ性能を確保する |
| 断熱性能 | 断熱等性能等級5相当 | 断熱等性能等級5以上 |
| 再エネを除く一次エネルギー削減 | 20%以上 | 一次エネルギー消費量等級6=20%以上 |
| 太陽光など再生可能エネルギー | 狭義のZEHでは必要 | 必須ではない |
| 再エネ込みの削減率 | 100%以上 | 100%削減は要件ではない |
| 住宅ローン控除 | ZEH水準の性能を証明できればZEH水準省エネ住宅の区分 | ZEH水準省エネ住宅の区分 |
| 2030年の新築基準 | ZEHそのものが義務化されるわけではない | ZEH水準の省エネ性能へ引き上げる方針 |
一番大きな違いは、創エネまで含めて年間のエネルギー収支ゼロを求めるかです。
ZEHとは?断熱・省エネ・創エネを組み合わせる住宅
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ZEHは「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略です。
2026年時点の戸建住宅における狭義の「ZEH」は、主に次の4つの要件で構成されています。
- 強化外皮基準を満たす
- 高効率設備などで一次エネルギー消費量を20%以上削減する
- 太陽光発電などの再生可能エネルギーを導入する
- 再エネを含めて一次エネルギー消費量を100%以上削減する
環境省が示す現行ZEHも、外皮性能は断熱等性能等級5相当、省エネのみで20%以上削減、再生可能エネルギーを含めて100%以上削減することが基本となっています。
ここでの「100%削減」とは、家で電気を使わないという意味ではありません。
標準的な住宅の一次エネルギー消費量を100とすると、高断熱化や高効率設備によって80以下まで減らし、さらに太陽光発電などで80以上を創ることで、設計上のエネルギー収支をゼロ以下へ近づけることを指します。
ZEHのメリットは太陽光発電だけではない
ZEHのメリットというと光熱費削減が注目されますが、土台にあるのは窓・外壁・屋根・床などの高断熱化です。
断熱性能を高めると室温を保ちやすくなり、暖冷房に必要なエネルギーを削減しながら、快適な室内環境をつくりやすくなります。
その上で太陽光発電(創エネ)を組み合わせることで、電力会社から購入する電力量やランニングコストをさらに抑えられる可能性があります。
逆に、断熱性能が低い住宅へ大容量の太陽光発電だけを載せても、夏の暑さや冬の寒さは改善しません。
窓断熱研究所では、まず省エネ、その後に創エネという順番で考えることがZEHの重要なポイントだと考えています。
太陽光発電を設置しないZEH Orientedもある
ZEHにはいくつかの区分があり、すべてで太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入が求められるわけではありません。
代表的なZEHでは、断熱性能を高め、高効率設備でエネルギー消費量を減らしたうえで、太陽光発電などによる創エネを組み合わせます。一方、都市部の狭小地や多雪地域など、太陽光発電の導入が難しい一定の住宅を対象とした「ZEH Oriented」では、再生可能エネルギーの導入は要件とされていません。
つまり、ZEHとZEH水準の違いを「太陽光発電があるか、ないか」だけで判断するのは正確ではありません。
一般的なZEHでは太陽光発電などの創エネを取り入れることが基本ですが、住宅の立地条件などに応じて、創エネを要件としないZEH Orientedという区分もあります。
そのため、ZEHとZEH水準の違いは、太陽光発電の有無だけでなく、それぞれがどの性能・エネルギー削減を要件としているかまで見て比較する必要があります。
ZEH水準省エネ住宅とは?太陽光なしでも適合できる
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ZEH水準省エネ住宅は、年間の一次エネルギー収支をゼロにすることまで求める区分ではありません。国土交通省ではZEH水準省エネ住宅を、
- 断熱等性能等級5以上
- 一次エネルギー消費量等級6以上
の両方を満たす住宅としています。
一次エネルギー消費量等級6は、省エネ基準から20%以上削減する水準で、BEIでは0.8以下です。
つまりZEH水準は、高断熱+高効率設備によって住宅そのものの省エネルギー性能を高める基準です。
太陽光発電や蓄電池がなくても、外皮性能と設備性能が基準へ適合していればZEH水準省エネ住宅になります。
※一次エネルギー消費量等級が何を評価する指標なのか、等級4と6の違い、BEIの見方については、「一次エネルギー消費量等級とは?等級4と6の違い・ZEH水準との関係」で詳しく解説しています。

一次エネルギー消費量等級とは?等級4と6の違い・ZEH水準との関係
一次エネルギー消費量等級とは何を示す指標なのか。等級4と6の違い、BEIとの関係、暖房・冷房・換気・給湯・照明が評価にどう影響するか、省エネ基準適合住宅・ZEH水準との関係までわかりやすく解説します。
ZEHとZEH水準は、断熱性能だけでは大きな違いがない
ZEHとZEH水準は名称が違うため、「ZEHの方が断熱性能もかなり高いのでは?」と思うかもしれません。
しかし、2026年時点では、一般的なZEHとZEH水準省エネ住宅のどちらも、断熱性能は断熱等性能等級5が基本です。
断熱等性能等級5で求められるUA値は、住宅を建てる地域によって異なります。
| 地域区分 | 主な地域の目安 | 等級5のUA値 |
|---|---|---|
| 1・2地域 | 北海道などの寒冷地 | 0.40以下 |
| 3地域 | 青森・岩手・秋田など寒さの厳しい地域 | 0.50以下 |
| 4~7地域 | 東北南部、関東、東海、関西、中国、四国、九州の多くの地域 | 0.60以下 |
※地域区分は都道府県単位ではなく、市町村によって異なる場合があります。
ここで使われるUA値は住宅全体の外皮性能を示す数値で、窓の商品カタログなどに表示されるU値とは別の指標です。「窓のU値と家のUA値は何が違いは?内窓効果の見方」では、窓単体の性能と住宅全体の断熱性能がどのようにつながっているのかを詳しく解説しています。

窓のU値と家のUA値は何が違いは?内窓効果の見方
高性能な窓に替えれば家のUA値も大きく下がる?窓のU値と住宅全体を評価するUA値の違い、数字の見方、内窓・外窓交換で住宅全体の断熱性能がどこまで変わるのかを具体的に解説します。
つまり、「ZEHだからZEH水準より窓や壁の断熱性能が一段高い」という関係ではありません。
両者の大きな違いは、断熱性能を確保したその先です。
ZEH水準省エネ住宅は、高い断熱性能と省エネ設備によって一次エネルギー消費量を抑えることが基準になります。一方、一般的なZEHでは、そこからさらに太陽光発電などの再生可能エネルギーによる「創エネ」を加え、
年間の一次エネルギー収支を正味ゼロ以下にすることを目指します。
窓の性能はZEHでもZEH水準でも重要
断熱等性能等級5は窓だけではなく、外壁、屋根・天井、床・基礎、玄関ドアなど、住宅を囲う外皮全体を計算して評価します。ただし、窓は外皮の中でも熱が出入りしやすい部分です。とくにアルミサッシ+単板ガラスが残る中古住宅では、窓がUA値を悪化させる一因になることがあります。
新築では窓を後から直す前提にしない
新築でZEH水準以上を目指すなら、窓も設計段階で適切な性能を確保します。樹脂サッシや樹脂複合サッシ、Low-E複層ガラスなどを、地域・方角・窓面積に合わせて選択します。
たとえば南面は冬の日射を利用できるケースがある一方、西面は夏の強い西日を受けやすくなります。単純に断熱性能の数値だけを見るのではなく、日射取得・日射遮蔽まで含めて窓を設計することがポイントです。
中古住宅は内窓が最重要!しかしZEH水準には+αが必要
中古住宅をZEH水準へリフォームする場合、内窓は最も有効な方法の一つです。
既存窓を残しながら開口部の断熱性能を改善できるため、大規模なリノベーションを行わずに住宅性能を引き上げられる可能性があります。
ただし、家中に内窓を設置すれば自動的にZEH水準になるわけではありません。壁・床・天井の断熱性能が不足していれば、窓を改善しても外皮基準へ適合しない場合があります。
さらに給湯・空調・換気・照明などの設備性能も一次エネルギー計算へ影響します。中古住宅では、窓の枚数ではなく、現在のUA値や設備性能を確認し、ZEH水準との差を計算してから必要なリフォームを決めることが重要です。
※家中の窓へ内窓を設置した場合に、断熱等級4・5へどこまで近づけるかは、「内窓を全部付ければ断熱等級4になる?窓だけでは決まらない理由」で詳しく解説しています。

内窓を全部付ければ断熱等級4になる?窓だけでは決まらない理由
家中の窓に内窓を付ければ断熱等級4になる?断熱等級5との違い、UA値、壁・床・天井・玄関ドアまで含めた判定方法を解説。内窓だけで基準へ届きやすい住宅と、追加の断熱リフォームが必要な住宅の違いも紹介します。
※中古住宅をZEH水準へ近づけるために、窓・壁・床・天井・設備をどこまで改修する必要があるかは、「中古住宅はZEH水準にできる?必要な断熱・設備改修」で詳しく解説しています。

中古住宅はZEH水準にできる?必要な断熱・設備改修
中古住宅をZEH水準へリフォームするには、窓・壁・床・天井や住宅設備をどこまで改修すればよいのか。断熱等級5や一次エネルギー性能の基準、必要な工事、性能確認の方法まで具体的に解説します。
太陽光発電の有無がZEHとZEH水準の大きな違い
ZEHとZEH水準で最も分かりやすい違いは、太陽光発電などの創エネ設備をどこまで組み込むかです。
ZEHを選ぶメリットと注意点
ZEHは断熱・省エネに加えて創エネまで行うため、電力会社から購入する電力量や光熱費を抑えやすい点がメリットです。蓄電池やHEMSを組み合わせれば、昼間に発電した電気の自家消費を増やし、住宅内のエネルギー利用を把握しやすくなります。
一方、太陽光発電には初期費用がかかります。
- 屋根の向き
- 屋根面積
- 周辺建物による影
- 将来の屋根メンテナンス
- 初期コストとランニングコスト
まで比較する必要があります。
ZEH水準を選ぶメリットと注意点
ZEH水準は太陽光発電が必須ではありません。そのため、初期費用を抑えながら、高い断熱性能・省エネ性能を確保しやすい点がメリットです。
屋根が小さい、日影が多い、まず断熱へ予算を使いたいといった住宅では、先にZEH水準まで住宅性能を高め、太陽光発電は費用対効果を確認して追加する方法もあります。
これは、「ZEH水準はZEHより劣る」という話ではありません。
住宅そのものの省エネ性能を評価するのか、創エネを加えて年間収支ゼロまで目指すのかという目的の違いです。
住宅ローン控除ではZEHとZEH水準に違いがある?
住宅ローン控除を目的にZEHを調べている方は、ここを間違えないようにしてください。
2026年の住宅ローン減税では、「ZEH」と「ZEH水準省エネ住宅」に別々の借入限度額が設定されているわけではありません。
税制上はZEH水準省エネ住宅という性能区分で評価されます。
| 2026年入居 | その他世帯 | 子育て・若者夫婦世帯 | 控除期間 | 控除率 |
|---|---|---|---|---|
| 新築・買取再販のZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 | 4,500万円 | 13年 | 0.7% |
| 既存のZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 | 4,500万円 | 13年 | 0.7% |
つまり、太陽光発電まで設置して狭義のZEHを取得しても、住宅ローン控除の借入限度額がZEH水準省エネ住宅よりさらに上がる制度にはなっていません。
反対に太陽光発電がなくても、断熱等性能等級5以上+一次エネルギー消費量等級6以上に適合し、必要な性能証明を取得できれば、ZEH水準省エネ住宅として減税の対象区分になり得ます。
ただし住宅ローン控除には、床面積、所得、借入期間、入居時期など別の要件があります。「ZEH水準だから住宅ローン控除が必ず受けられる」という意味ではありません。
※住宅ローン控除と断熱等級4・5、ZEH水準省エネ住宅の関係については、「断熱等級4がないと住宅ローン控除は受けられない?」で詳しく解説しています。

断熱等級4がないと住宅ローン控除は受けられない?
「断熱等級4がないと控除を受けられない」は誤解です。省エネ基準適合住宅、ZEH水準、その他の既存住宅の違いから、必要な性能と証明を整理します。
中古住宅は「性能」と「証明」を分けて確認しましょう
中古住宅では、この違いが特に重要です。実際には高い省エネルギー性能を持っていても、住宅ローン控除でZEH水準省エネ住宅として評価するための証明書がないケースがあります。
減税を前提に中古住宅を購入するなら、「断熱性が高そう」「窓が複層ガラスだから大丈夫そう」といった見た目ではなく、必要な性能評価や証明書を取得できるかまで購入前に確認する方が安全です。
※中古住宅でZEH水準省エネ住宅の性能を証明する際に使われる住宅省エネルギー性能証明書については、「住宅省エネルギー性能証明書はいつ必要?中古住宅の取得手順」で取得方法や必要書類を解説しています。

住宅省エネルギー性能証明書はいつ必要?中古住宅の取得手順
中古住宅の省エネ性能を証明するには、いつ、誰に、何を依頼するのか。発行できる機関、取得時期、準備資料、性能評価書との違いまで解説します。
補助金ではZEHとZEH水準を同じ扱いにしない
補助金についても、ZEHとZEH水準を同じものとして判断してはいけません。
2026年度の「みらいエコ住宅2026事業」でも、ZEH水準住宅や長期優良住宅、さらに高い省エネ性能を持つ住宅などを対象とした補助制度が設けられています。
ただし、「ZEH水準ならすべてのZEH補助金が使える」「ZEHを取得すればZEH水準向けの補助金はすべて使える」という関係ではありません。
補助金ごとに、
- 住宅性能
- 世帯条件
- 建築地
- 着工時期
- 補助対象設備
- 申請期限
- 予算残額
などの要件があります。
補助金を利用するなら、先に必要な住宅性能を決め、その仕様がどの補助事業へ適合するのか確認するのが基本です。補助金だけを理由に設備を増やすより、断熱性能、初期費用、将来の光熱費まで含めて比較した方が失敗しにくくなります。
ZEHとZEH水準はどちらを選ぶ?
ZEHとZEH水準のどちらが良いかは、住宅の条件と目的によって変わります。
ZEHが向いているケース
- 太陽光発電に向いた屋根がある
- 長期間住み、ランニングコストも重視したい
- 自家消費や蓄電池まで含めて考えたい
- 電気料金上昇への備えも考えたい
- 初期費用と将来の光熱費を総合的に比較したい
ZEH水準が現実的なケース
- まず高断熱・省エネ性能を確保したい
- 太陽光発電に不利な屋根条件がある
- 初期コストを抑えたい
- 中古住宅の断熱リフォームを考えている
- 住宅ローン控除のZEH水準区分を目指したい
窓断熱研究所としては、どちらの場合でも外皮性能を先に整えることをおすすめします。
太陽光発電は後付けできる場合がありますが、壁の断熱材や窓の大きさ・位置を完成後に大きく変更するのは簡単ではありません。
少ないエネルギーで快適に暮らせる住宅をつくり、その上で創エネをどこまで追加するのか考える。
この順番の方が、住宅として合理的です。
2030年に義務化されるのはZEH?ZEH水準?
2025年4月から、原則としてすべての新築住宅で省エネ基準への適合が義務化されました。
ただし、2025年に義務化された省エネ基準とZEH水準は同じではありません。
国は、遅くとも2030年までに新築住宅の義務基準をZEH水準の省エネ性能まで引き上げる方針を示しています。
ここでの違いは非常に重要です。
2030年からすべての新築住宅で太陽光発電が必須になり、狭義のZEHになる、という意味ではありません。
引き上げが予定されているのは、現在のZEH水準に相当する断熱性能と一次エネルギー性能です。
「ZEHが義務化される」と説明すると、太陽光発電まで全国一律で必須になるように聞こえるため注意が必要です。
2027年からはGX ZEHへ基準が強化される
2026年現在ZEHを検討している方は、もう一つ今後の変更を知っておきたいところです。
2027年4月から、新しいGX ZEHの運用開始が予定されています。
現行ZEHより基準が強化され、戸建住宅では、
- 断熱等性能等級6
- 再エネを除く一次エネルギー消費量35%以上削減
- 高度エネルギーマネジメント
- 蓄電池
などが新しい要件になります。現行ZEHについては、2028年3月まで新規取得できる移行期間が予定されています。
そのため2027年度は、現行ZEHとGX ZEHが併存する時期になります。完成が2027年以降になる新築住宅なら、「今のZEHで設計するのか、GX ZEHまで目指すのか」を設計会社へ確認しておく価値があります。
ZEHとZEH水準の違いでよくある質問
ZEH水準なら太陽光発電は必要ですか?
必要ありません。
ZEH水準省エネ住宅は、断熱等性能等級5以上と一次エネルギー消費量等級6以上が基本で、太陽光発電は必須要件ではありません。
ZEHならZEH水準を満たしますか?
現行の狭義のZEHは、断熱等性能等級5相当と20%以上の省エネ性能が基本なので、性能面ではZEH水準と共通します。
ただし、住宅ローン控除や補助金を利用する場合は、制度ごとに必要な評価・証明を確認してください。
ZEHの方が光熱費は安くなりますか?
同程度の断熱・省エネ性能であれば、太陽光発電などの創エネを加えたZEHの方が購入電力量を減らしやすいメリットがあります。
ただし、実際の発電量は屋根条件、地域、天候、生活スタイルによって異なります。
中古住宅でもZEH水準にできますか?
可能です。
ただし、窓だけではなく壁・床・天井の断熱性能と、給湯・空調・換気・照明などの設備性能を確認し、必要なリフォームを組み合わせます。
ZEHとZEH水準の違いは「創エネまで求めるか」
ZEH水準は、断熱等性能等級5以上+一次エネルギー消費量等級6以上を満たす、高い省エネ性能の住宅です。
太陽光発電は必須ではありません。
ZEHはその高断熱・省エネ性能を土台に、太陽光発電などの再生可能エネルギーを導入し、年間の一次エネルギー収支を正味ゼロ以下にすることを目指します。
住宅ローン控除では、ZEHだからZEH水準省エネ住宅より借入限度額がさらに増えるわけではありません。
減税を利用するときには、ZEH水準の性能を所定の書類で証明できるかがポイントです。
そして窓の専門家としては、ZEHとZEH水準のどちらを選ぶ場合でも、太陽光発電より先に窓を含めた外皮性能を確認することをおすすめします。
新築なら設計段階から窓の性能と方角を検討する。
中古住宅なら、内窓や外窓交換でUA値をどこまで改善できるか計算する。
そのうえでZEH水準までの省エネルギー性能をつくり、建物条件や予算に合わせてZEHの創エネまで進むか判断する。
この順番なら、ZEHとZEH水準という用語の違いだけではなく、自分の住宅に本当に必要な性能を選びやすくなります