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中古住宅でもフラット35Sは使える?ZEH・金利A・Bの条件を比較

コラム

2026.09.08

中古住宅でもフラット35Sは使える?ZEH・金利A・Bの条件を比較

窓断熱研究所は住まい改善の専門チームです。お客様ごとの状況に合わせて、最適な窓リフォームのご提案を行います。

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執筆者

窓断熱研究所 編集部

窓断熱・結露対策・防音対策など、住まいの改善に関する情報を発信しています。 断熱・結露・防音・補助金など相談の多いテーマを、現地調査と施工で得た知見をもとに分かりやすく整理し、制度や製品仕様の更新時は内容を見直して順次アップデートしています。

中古住宅でもフラット35Sは利用できますが、すべての中古住宅が対象になるわけではありません。フラット35Sを利用するには、住宅金融支援機構が定める技術基準への適合が必要です。

中古住宅でフラット35Sを検討する場合は、ZEH・金利Aプラン・金利Bプランの違いに加え、住宅性能や物件検査、適合証明の確認が重要になります。

この記事では、中古住宅でフラット35Sを使うための条件と、ZEH・金利A・Bの違い、窓の断熱性能が関係する条件、購入前に確認しておきたいポイントまで具体的に解説します。

このコラムで分かること

  • 中古住宅でもフラット35Sを利用できる条件
  • フラット35SのZEH・金利Aプラン・金利Bプランの違い
  • プランごとの金利引下げ幅と期間
  • 中古住宅で必要になる基本的な技術基準
  • 金利Aプランで求められる省エネ・耐震・バリアフリー・耐久性能
  • 金利Bプランで利用できる窓の開口部断熱基準
  • 物件検査と適合証明書の役割
  • 中古マンションでフラット35Sを確認するときのポイント
  • 購入前にどの書類・性能を確認すればよいか

目次

※制度・金利は2026年9月時点の住宅金融支援機構の公表情報をもとにしています。金利や制度内容は変更される場合があるため、実際の申込み時には最新情報をご確認ください。

中古住宅でもフラット35Sは使える

結論からいうと、フラット35Sは中古住宅の購入でも利用できます。

フラット35Sとは、通常のフラット35を利用する人が、省エネルギー性や耐震性など一定以上の性能を備えた住宅を取得する場合に、借入金利を一定期間引き下げる制度です。

中古住宅だから対象外になるわけではありません。

ただし、ここで重要なのは、「フラット35を使える中古住宅」=「フラット35Sも使える中古住宅」ではないということです。

フラット35Sを利用するには、まず通常のフラット35で求められる中古住宅の技術基準を満たし、そのうえでフラット35S独自の性能基準にも適合する必要があります。

そのため中古住宅を購入するときは、

  1. その物件が通常のフラット35を利用できるか
  2. さらにフラット35Sのどのプランに適合するか

という2段階で確認します。

フラット35SにはZEH・金利A・金利Bの3つがある

2026年現在、フラット35Sの住宅性能による金利引下げメニューは、大きく次の3つに分かれます。

プランポイントフラット35S単独の金利引下げ
フラット35S(ZEH)3ポイント当初5年間 年▲0.75%
フラット35S(金利Aプラン)2ポイント当初5年間 年▲0.50%
フラット35S(金利Bプラン)1ポイント当初5年間 年▲0.25%

1ポイントは、基本的に当初5年間の金利を年0.25%引き下げる仕組みです。
フラット35Sだけで比較すると、ZEH、金利Aプラン、金利Bプランの順に金利引下げ幅が大きくなります。

ただし、実際の金利引下げはフラット35Sだけで決まるとは限りません。
子育てプラス、維持保全型、地域連携型など、条件を満たす別の金利引下げメニューと組み合わせられる場合があります。

原則として当初5年間の金利引下げ幅は年1.0%が上限で、合計ポイントが4ポイントを超える場合には、条件に応じて6年目以降へ金利引下げが繰り越されます。

中古住宅でZEH・金利A・金利Bは何が違う?

中古住宅でフラット35Sを考える場合、単純に「最も金利優遇が大きいプランを選ぶ」というものではありません。

購入する住宅が、どの性能基準へ適合しているかによって利用できるプランが決まります。
大まかな違いを整理すると次のとおりです。

比較ZEH金利Aプラン金利Bプラン
金利優遇最も大きい中間比較的小さい
ポイント321
省エネ性能ZEH等の高い基準高い省エネ基準あり開口部断熱などの基準あり
耐震性能からの適合可能対象基準なし
バリアフリー性能からの適合可能可能
耐久性・可変性からの適合可能対象基準なし
中古住宅でのハードル高い中程度比較的確認しやすい場合がある

特に中古住宅では、金利Aプランと金利Bプランは、省エネルギー性能だけで判断する制度ではありません。

現在の住宅性能によっては、耐震性やバリアフリー性など、別の基準から対象になる場合があります。

フラット35S(ZEH)を中古住宅で使う条件

フラット35S(ZEH)は、3つの中で最も大きな金利優遇を受けられるプランです。

中古住宅でも利用できますが、対象住宅が住宅金融支援機構の定める「ZEH等」の技術基準へ適合している必要があります。中古住宅では、新築時や既存住宅として取得した評価書・適合証明書などを利用して性能を確認できる場合があります。

一方、既存の性能資料がない住宅では、現在の住宅性能を調べたうえで、所定の方法による適合確認が必要になります。ここで注意したいのが、フラット35S(ZEH)の「ZEH等」は、一般的な狭義のZEHだけを指すわけではないという点です。

「ZEH等」には、

  • 『ZEH』
  • Nearly ZEH
  • ZEH Oriented

などが含まれ、再生可能エネルギーに関する要件は区分によって異なります。

一般的な『ZEH』では、高い断熱性能と省エネ性能に加えて、太陽光発電などの再生可能エネルギーを含め、一次エネルギー消費量を100%以上削減することが基本です。

一方、一定の条件を満たすZEH Orientedでは、太陽光発電などの再生可能エネルギー設備を設置しなくても対象になる場合があります。

そのため、

「太陽光発電が付いているからフラット35S(ZEH)」
「複層ガラスだからZEH」

といった見た目だけで判断することはできません。

中古住宅では、窓・壁・床・屋根などの外皮性能だけでなく、暖房・冷房・給湯・換気・照明などの省エネルギー性能も確認する必要があります。

ZEHとZEH水準省エネ住宅の違いや、太陽光発電・断熱等級・一次エネルギー性能の関係は、「ZEHとZEH水準省エネ住宅の違い|太陽光・断熱等級を比較」で詳しく解説しています。

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中古住宅の金利Aプランは4つの性能から選べる

中古住宅のフラット35S(金利Aプラン)は、ZEHより対象となる性能の選択肢が広くなっています。
中古住宅では、次のいずれか1つ以上の技術基準へ適合すれば、金利Aプランの対象になる可能性があります。

省エネルギー性

次のいずれかです。

  • 断熱等性能等級4以上+一次エネルギー消費量等級6以上
  • 断熱等性能等級5以上+一次エネルギー消費量等級4以上

つまり、断熱性能だけ、設備の省エネ性能だけではなく、両方の組み合わせで評価します。

例えば内窓や高性能な外窓へ交換して断熱性能を上げても、それだけで金利Aプランの省エネルギー性へ適合するとは限りません。

一次エネルギー消費量等級も確認する必要があります。

一次エネルギー消費量等級4・6の違いや、BEI、断熱性能・住宅設備との関係については、「一次エネルギー消費量等級とは?4と6の違い・ZEH水準との関係」で詳しく解説しています。

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耐震性

次のいずれかです。

  • 耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上
  • 免震建築物

中古住宅で省エネ性能が金利Aプランの基準に届かなくても、耐震性能が基準を満たしていれば対象になる可能性があります。

バリアフリー性

高齢者等配慮対策等級3以上が基準です。

耐久性・可変性

次のいずれかが対象になります。

  • 長期優良住宅
  • 劣化対策等級3+維持管理対策等級2以上

共同住宅では、これに加えて一定の更新対策などが必要になる場合があります。
このように、中古住宅の金利Aプランは省エネ性能だけで決まる制度ではありません。

購入予定の住宅が耐震性能や長期優良住宅など別の基準を満たしている場合、そちらから金利Aプランへ適合できる可能性があります。

金利Bプランは中古住宅の窓を確認したい

窓断熱研究所として特に注目したいのが、フラット35S(金利Bプラン)の省エネルギー性です。
中古住宅の金利Bプランでは、次のいずれか1つ以上の基準から対象になる可能性があります。

  • 開口部断熱
  • 外壁等断熱
  • 高齢者等配慮対策等級2以上

このうち開口部断熱では、窓に二重サッシまたは複層ガラスを使用していることが基準です。

ただし、ここで注意が必要です。
一部の窓に内窓や複層ガラスが使われているだけで、金利Bプランへ適合すると判断することはできません。判定対象となる開口部について基準への適合を確認する必要があります。

また、

  • トイレ
  • 浴室
  • 脱衣室
  • 洗面所
  • 天窓
  • ルーバー窓
  • 玄関ドアのガラス部分

など、一部の開口部は判定対象から除外されます。

中古住宅を内覧していて、

  • 内窓が設置されている
  • 二重サッシになっている
  • 複層ガラスが使われている

場合は、金利Bプランの開口部断熱へ適合する可能性がありますが、最終的には対象となる開口部全体と通常のフラット35基準を含め、物件検査で確認します。

中古住宅の窓が単板ガラス・複層ガラス・Low-E複層ガラスのどれか、内窓・外窓交換が必要な状態かを確認する方法は、「中古住宅の窓リフォーム|購入後に確認したい断熱性能と交換の判断基準」で詳しく解説しています。

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金利Bプランの「外壁等断熱」とは?

金利Bプランには、窓の開口部断熱とは別に外壁等断熱という技術基準があります。
住宅金融支援機構では、断熱等性能等級2相当以上の住宅であることを確認できるものなどを対象としています。

例えば、

  • 建設住宅性能評価書で所定の断熱性能を確認できる
  • 新築時にフラット35を利用して建設され、断熱構造が変更されていない
  • 中古マンションらくらくフラット35で対象住宅として登録されている
  • 既存住宅の評価方法によって断熱性能を確認できる

といった方法があります。

窓だけではなく、壁・天井・床などを含めた住宅全体の断熱仕様が確認できる場合は、こちらの基準から金利Bプランへ適合する可能性もあります。

中古住宅はまず通常のフラット35基準を満たす必要がある

フラット35Sばかりに注目すると見落としやすいのですが、フラット35Sの技術基準だけを満たしていても利用できません。購入する中古住宅そのものが、通常のフラット35の技術基準へ適合している必要があります。

代表的な確認項目として、

  • 接道
  • 住宅の床面積
  • 住宅の規格
  • 戸建型式
  • 耐久性
  • 劣化状況
  • 耐震性
  • マンションの場合は管理規約や長期修繕計画など

があります。

床面積については、一戸建て・連続建て・重ね建ては50㎡以上、マンションなどの共同住宅は30㎡以上が原則です。

特に古い中古住宅では、

  • 建築確認日
  • 耐震性
  • 基礎や外壁の劣化
  • 雨漏りの跡
  • 接道条件

なども確認します。
古い住宅だから一律に利用できないわけではありません。

一方、建築確認日が古い住宅では、所定の耐震評価基準へ適合しているかを別途確認する必要が生じる場合があります。性能の高い窓が付いているからフラット35Sを使える、という単純な制度ではありません。

物件検査と適合証明書は何のために必要?

中古住宅でフラット35を利用する場合、原則として適合証明書を取得します。

適合証明書とは、購入する住宅が住宅金融支援機構の技術基準へ適合していることを示す書類です。物件検査では主に、書類審査+現地調査を行い、基準への適合が確認されると適合証明書が交付されます。

ここで注意したいのが、新築時に適合証明書を取得していた中古住宅でも、中古住宅として改めて適合確認が必要になることがあるという点です。

「新築時にフラット35を使った住宅だから、今回もそのまま利用できる」とは限りません。

誰に検査を依頼する?

中古住宅の適合証明は、

  • 適合証明検査機関
  • 適合証明技術者

などへ依頼します。

ただし、フラット35Sでは依頼先によって取り扱える確認内容が異なります。
中古住宅の適合証明技術者が取り扱えるフラット35Sは、原則として金利Bプランの「開口部断熱」「外壁等断熱」です。ZEHや金利Aプランなどを利用したい場合は、その確認に対応できる検査機関へ相談する必要があります。

そのため、物件検査を依頼する前に、ZEHを狙うのか、金利Aなのか、金利Bなのかをある程度整理しておくことが重要です。

中古マンションは「らくらくフラット35」も確認する

中古マンションを購入する場合は、住宅金融支援機構の中古マンションらくらくフラット35も確認してみましょう。
一定の技術基準への適合があらかじめ確認された中古マンションは、物件検索から対象になっているか確認できる場合があります。

中古マンションでは一戸建てと違い、

  • 建物全体の管理状態
  • 管理規約
  • 長期修繕計画
  • 共用部分
  • サッシなどの共用部分の扱い

も関係します。

「室内がきれいだからフラット35Sを使える」と判断することはできません。
マンション名や住戸情報、管理状況を確認し、利用できる制度や必要な証明を購入前に確認しておきましょう。

2026年9月の金利で見るフラット35Sの違い

2026年9月現在、返済期間21〜35年、融資率9割以下、新機構団信付きのフラット35では、最頻金利は年3.46%です。フラット35Sだけを適用し、ほかの金利引下げメニューを使わないと仮定すると、考え方は次のようになります。

プラン当初5年間の引下げ年3.46%を基準にした場合
ZEH▲0.75%年2.71%
金利Aプラン▲0.50%年2.96%
金利Bプラン▲0.25%年3.21%
引下げなし年3.46%

※上表は制度の違いを分かりやすくするための単純計算です。実際の借入金利は、金融機関、融資率、団信、借入期間、資金受取月、他の金利引下げメニューなどによって異なります。

わずか0.25%の違いに見えても、住宅ローンは借入額が大きく、返済期間も長いため、総返済額には差が出ます。

住宅金融支援機構では、**借入額3,000万円・35年返済・借入金利年2.50%**という共通条件で、フラット35Sの金利引下げ効果を試算しています。

この条件では、通常のフラット35と比較した総返済額の差は、

  • フラット35S(ZEH):約125万円
  • 金利Aプラン:約83万円
  • 金利Bプラン:約41万円

です。

※この試算は、2026年9月の最頻金利3.46%を使用したものではありません。住宅金融支援機構が示す共通条件による比較例です。

金利優遇にはメリットがありますが、金利を下げることだけを目的に不要なリフォームを増やす必要はありません。必要な工事費と、得られる金利優遇を比較することが重要です。

「金利BからAへ上げれば必ず得」とは限らない

中古住宅で注意したいのが、「金利Aプランの方が優遇が大きいから、リフォームしてAにした方が得なのでは?」という考え方です。

例えば金利Bプランの開口部断熱にすでに適合している住宅なら、追加工事をせず金利Bプランを利用できる可能性があります。

一方、金利Aプランの省エネ基準を目指して、

  • 家中の窓改修
  • 壁や床の断熱工事
  • 高効率給湯設備
  • エアコン交換

などが必要になれば、工事費用が金利差を大きく上回ることもあります。
その場合は、住宅性能向上そのものにどの程度価値があるかまで含めて判断します。

窓断熱研究所では、住宅ローンの金利を下げることだけを目的に、不必要な窓リフォームを増やすべきではないと考えています。寒さや結露の改善、省エネ性能、将来的な光熱費、住宅そのものの性能向上など、リフォーム自体から得られるメリットと合わせて判断することが大切です。

フラット35Sとフラット35リノベは別の制度

中古住宅を購入してリフォームする人が混同しやすいのが、フラット35Sとフラット35リノベです。
フラット35Sは、購入する住宅が所定の性能基準を満たしている場合に金利を引き下げる制度です。

一方、フラット35リノベは、中古住宅の購入と一定の性能向上リフォームを組み合わせる場合などを対象とした別の制度です。

現在、フラット35Sとフラット35リノベは併用できません。

例えば、購入時点では窓が単板ガラスだからSに適合しないが、購入後に内窓を付ける予定という場合、単純に「工事後は性能が上がるからフラット35Sを利用できる」と判断するのは危険です。

中古住宅の購入とリフォームを一体で考える場合は、フラット35リノベを含め、どの制度が使えるかを金融機関や適合証明検査機関へ事前に確認しましょう。

中古住宅の購入とリフォームをセットで行う場合に利用できるフラット35リノベについては、「フラット35リノベとは?中古住宅+リフォームで金利が下がる条件」で、金利A・B、対象工事、物件検査、つなぎ融資まで詳しく解説しています。

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中古住宅を購入する前に確認する順番

フラット35Sを使いたいなら、売買契約を進めてから性能を調べるより、物件選びの段階から確認した方がスムーズです。

1.通常のフラット35を利用できそうか確認する

まず、

  • 床面積
  • 接道
  • 建築確認日
  • 耐震性
  • 耐久性
  • 劣化状態

など、基本的な技術基準を確認します。

2.フラット35Sの対象になりそうな性能を探す

次の資料や情報がないか確認します。

  • 適合証明書
  • 建設住宅性能評価書
  • BELS評価書
  • 長期優良住宅の認定書類
  • 耐震等級が分かる書類
  • ZEH関連の証明
  • 窓・ガラスの仕様
  • 断熱仕様書

3.ZEH・金利A・金利Bのどこを狙えるか整理する

最も金利優遇が大きいZEHだけにこだわる必要はありません。
物件がすでに金利Aや金利Bの条件を満たしているなら、追加工事なしで利用できる可能性があります。

4.検査機関へ事前相談する

例えば、
・この資料があれば金利Aプランへ適合できるか
・この窓仕様なら金利Bプランの開口部断熱へ該当するか
といった点を、物件検査を依頼する機関へ確認します。

5.物件検査を受けて適合証明書を取得する

必要な書類審査と現地調査を行い、技術基準への適合が確認されれば適合証明書が発行されます。

6.金融機関へ必要書類を提出する

住宅の技術基準への適合と、借入人本人の融資審査は別です。
住宅がフラット35Sの基準を満たしていても、融資審査に必ず通るという意味ではありません。

中古住宅のフラット35Sでよくある質問

築30年・築40年の中古住宅でも使えますか?

築年数だけで利用可否は決まりません。
通常のフラット35の技術基準と、フラット35Sの所定基準へ適合すれば、築年数の経過した中古住宅でも対象になる可能性があります。
古い住宅では耐震性や劣化状況の確認も重要になるため、早めに物件検査について相談するとよいでしょう。

内窓が付いていれば金利Bプランを使えますか?

可能性はありますが、内窓が1か所付いているだけで対象になるわけではありません。
金利Bプランの開口部断熱では、判定対象となる窓について二重サッシまたは複層ガラスを使用していることなどを確認します。
通常のフラット35基準への適合も必要なので、最終判断は物件検査で行います。

ペアガラスなら金利Bプランですか?

複層ガラスを使用している住宅は、開口部断熱基準の対象候補になります。
ただし、一部の窓だけでは判断できず、判定対象となる開口部全体や除外される窓、住宅全体の技術基準も確認します。

ZEHなら必ずフラット35S(ZEH)になりますか?

必ずしもそうとは限りません。
中古住宅として所定の方法で「ZEH等」の基準への適合を確認する必要があります。
太陽光発電が付いている、断熱性能が高そうというだけで自動的にフラット35S(ZEH)として扱われるわけではありません。

適合証明書には費用がかかりますか?

物件検査や適合証明書の発行には費用がかかります。
料金は検査機関や住宅の条件によって異なるため、依頼先へ事前に確認してください。

フラット35Sは必ず利用できますか?

フラット35Sには予算があり、予算額に達する見込みとなった場合は受付が終了することがあります。
住宅の技術基準だけでなく、申込み時点の制度状況も確認してください。

中古住宅のフラット35Sは購入前の性能確認が重要

中古住宅でもフラット35Sは利用できます。
ただし、通常のフラット35の技術基準を満たしたうえで、ZEH・金利Aプラン・金利Bプランのいずれかの条件に適合する必要があります。
フラット35S単独の金利引下げは、
①ZEH:3ポイント・当初5年間 年▲0.75%
②金利Aプラン:2ポイント・当初5年間 年▲0.50%
③金利Bプラン:1ポイント・当初5年間 年▲0.25%
という違いがあります。

しかし、中古住宅では必ずしもZEHを狙うことが最も合理的とは限りません。
すでに耐震等級2以上なら、耐震性能から金利Aプランへ適合できる可能性があります。

判定対象となる窓に二重サッシや複層ガラスが使われていれば、金利Bプランの開口部断熱へ適合する可能性があります。
長期優良住宅やバリアフリー性能など、別の性能基準から対象になるケースもあります。

そのため中古住宅を選ぶときは、「一番金利が下がるプランへ無理に合わせる」のではなく、「その住宅がすでにどの基準を満たしているのか」を最初に確認することが重要です。
特に窓は、中古住宅の内覧時にも比較的確認しやすい部分です。

ただし、内窓や複層ガラスが一部に使われているだけでフラット35S(金利Bプラン)へ適合すると判断することはできません。
住宅性能評価書、適合証明書、窓や断熱材の仕様など、残っている資料を確認しながら、通常のフラット35へ適合するか → フラット35Sのどのプランを使えるか → 必要な物件検査を受けるという順番で進めることが大切です。

窓断熱研究所では、サッシやガラスを見るときに、寒さ・結露・省エネだけでなく、フラット35Sの開口部断熱基準に関係する可能性があるかという視点も持っておくと、中古住宅購入後の資金計画を立てやすくなると考えています。

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