中古住宅でも、断熱と住宅設備を適切にリフォームすればZEH水準を目指すことはできます。ただし、中古住宅をZEH水準へ近づけるには、窓だけを高性能にする、太陽光発電を後付けするといった一つのリフォームだけでは不十分です。
中古住宅の現在の断熱性能と省エネ性能を確認し、窓・壁・床・天井・屋根の断熱リフォームと、給湯・空調・換気・照明などの設備リフォームを組み合わせる必要があります。
この記事では、中古住宅をZEH水準へに必要な基準、工事の優先順位、性能確認の方法まで具体的に解説します。自宅がZEH水準に届くのか、どこからリフォームすべきかを判断する材料としてお役立てください。
中古住宅はZEH水準にリフォームできる?必要な断熱・設備改修
2026.09.02
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このコラムで分かること
- 中古住宅でもZEH水準を目指せる理由
- ZEH水準で必要な断熱性能と省エネ性能
- 窓・壁・床・天井・屋根で確認するポイント
- 窓リフォームだけで届く家・届きにくい家の違い
- 給湯・空調・換気・照明で見直す設備
- 太陽光発電が必須かどうか
- UA値と一次エネルギー消費量で性能を確認する方法
- 無駄な工事を増やさないリフォームの進め方
目次
※制度・基準に関する記載は2026年9月2日時点の国土交通省・環境省の公表情報をもとにしています。個別住宅の性能判定や補助金の適用可否は、建物条件や制度によって異なります。
中古住宅でもZEH水準へのリフォームはできる
結論からいうと、築年数の経過した中古住宅でも、断熱改修と省エネ設備の更新を組み合わせればZEH水準を目指せます。
ただし、ZEH水準は「内窓を付けた」「高効率給湯器に替えた」といった工事名で決まるものではありません。
リフォーム後の住宅全体が、必要な断熱性能と一次エネルギー性能を満たしているかで判断します。
たとえば、家中の窓に内窓を設置しても、壁・床・天井の断熱性能が大きく不足していれば基準に届かない場合があります。反対に、壁や天井には一定の断熱材が入り、古い窓だけが大きな弱点になっている家では、窓リフォームの効果が大きくなることがあります。
中古住宅の省エネリノベーションでは、最初から工事内容を決めるのではなく、現在の省エネ性能と必要な基準を確認してから進めるのが基本です。
| 確認すること | 内容 |
|---|---|
| 現在の断熱性能 | 窓・玄関・壁・床・天井・屋根 |
| 現在の設備性能 | 給湯・空調・換気・照明 |
| 目標との差 | UA値、一次エネルギー消費量 |
| 必要な工事 | 不足する部位・設備を組み合わせる |
| 工事後 | 計算や評価で性能を確認する |
「ZEH水準にしたいから全部リフォームする」のではなく、住宅の弱点を見極めて必要な改修に絞ることが重要です。
ZEH水準リフォームで必要な2つの性能
国土交通省が示す「ZEH水準省エネ住宅」は、断熱等性能等級5以上、かつ一次エネルギー消費量等級6以上の省エネ性能を有する住宅です。
| 性能項目 | 必要な水準 | 主に関係する部分 |
|---|---|---|
| 断熱等性能等級 | 等級5以上 | 窓、壁、床、天井、屋根など |
| 一次エネルギー消費量等級 | 等級6以上 | 暖房、冷房、換気、給湯、照明など |
つまり、断熱だけ良くても、設備だけ新しくても足りません。中古住宅をZEH水準へリフォームするには、外皮性能と省エネ設備の両方が基準を満たすか確認します。
断熱等性能等級5は窓だけでは決まらない
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断熱性能を見る代表的な指標がUA値(外皮平均熱貫流率)です。UA値は住宅から熱が逃げやすいかを示し、数値が小さいほど断熱性能が高いと考えます。
等級5のUA値基準は地域によって異なり、1・2地域は0.40以下、3地域は0.50以下、4~7地域は0.60以下です。窓だけではなく、壁・床・天井・屋根などを含む外皮全体で評価します。
そのため「高性能な内窓を付けたから等級5」という判断はできません。ZEH水準を明確な目標にする場合は、住宅全体の計算が必要です。
※内窓や外窓の性能を示すU値と、窓・壁・床・天井などを含めた住宅全体のUA値は同じものではありません。「窓のU値と家のUA値は何が違いは?内窓効果の見方」では、窓のU値を改善すると住宅全体のUA値へどの程度影響するのかを具体例とともに解説しています。

窓のU値と家のUA値は何が違いは?内窓効果の見方
高性能な窓に替えれば家のUA値も大きく下がる?窓のU値と住宅全体を評価するUA値の違い、数字の見方、内窓・外窓交換で住宅全体の断熱性能がどこまで変わるのかを具体的に解説します。
一次エネルギー消費量等級6は設備も評価する
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一次エネルギー消費量は、暖房・冷房・換気・給湯・照明などで使うエネルギーを共通の尺度で評価するものです。等級6は、基準一次エネルギー消費量から20%以上削減する水準で、BEI0.8以下が目安になります。
断熱リフォームで冷暖房負荷を減らし、高効率な給湯・空調などへ更新することで、省エネ性能を高め、省エネ基準からさらに消費エネルギーを削減していきます。
※一次エネルギー消費量等級の仕組みや、等級4と6で何が違うのか、BEIと設備・断熱性能の関係については、「一次エネルギー消費量等級とは?等級4と6の違い・ZEH水準との関係」で詳しく解説しています。

一次エネルギー消費量等級とは?等級4と6の違い・ZEH水準との関係
一次エネルギー消費量等級とは何を示す指標なのか。等級4と6の違い、BEIとの関係、暖房・冷房・換気・給湯・照明が評価にどう影響するか、省エネ基準適合住宅・ZEH水準との関係までわかりやすく解説します。
中古住宅のZEH水準リフォームで確認する断熱部位
中古住宅では、窓だけでなく住宅を包む外皮を一つのまとまりとして確認します。
| 部位 | 確認したいこと | 主な改修 |
|---|---|---|
| 窓・玄関 | ガラス、サッシ、すき間、開口面積 | 内窓、外窓交換、ガラス交換、断熱ドア |
| 外壁 | 断熱材の種類、厚み、欠損 | 内側・外側からの断熱改修 |
| 床 | 床下断熱、基礎断熱、断熱材の状態 | 床下側からの断熱補強など |
| 天井・屋根 | 断熱位置、厚み、施工状態 | 天井・小屋裏・屋根面の断熱改修 |
窓は優先度の高い断熱リフォーム
古い中古住宅では、アルミサッシと単板ガラスが残っていることがあります。窓は熱の出入りが大きくなりやすいため、開口部の断熱リフォームは省エネリフォームの中でも優先度の高い対策です。
既存窓を残して内窓を設置する方法や、カバー工法で外窓を交換する方法があります。窓の状態、枠の奥行き、開閉不良、結露、方角などによって適した工法は変わります。
ただし、この記事では窓工法の比較まで広げません。内窓・ガラス交換・外窓交換の判断は「中古住宅の窓リフォーム」で詳しく解説しています。

中古住宅の窓リフォーム|購入後に確認したい断熱性能と交換の判断基準
中古住宅を購入したら窓の断熱性能も確認しましょう。ガラス・サッシの種類、結露やすき間風、開閉不良などのチェック方法と、内窓・ガラス交換・外窓交換のどれが適しているかを解説します。
壁の断熱不足は窓リフォームだけでは補えない
壁は面積が大きいため、断熱材が少ない住宅では外皮性能への影響も大きくなります。
図面や仕様書で断熱材の種類・厚みを確認できる場合もありますが、築古住宅では資料が残っていないことがあります。また、増築や過去のリノベーションによって断熱仕様が混在しているケースもあります。
壁の断熱改修は、室内側を解体する方法や、外壁工事と合わせて外側から断熱する方法などがあります。断熱リノベーションは費用も工事範囲も大きくなるため、計算をせずに全面改修を決めるのではなく、「窓でどこまで改善し、壁まで必要か」を比較する方が合理的です。
床・天井・屋根も外皮性能に含まれる
冬に足元が冷える家では床の断熱が不足していることがあります。床下へ入れる構造なら、床材を全面撤去せずに床下側から断熱材を補強できる場合もあります。
最上階が夏に暑い、冬に冷えやすい場合は、天井や屋根の断熱状態も確認します。住宅によって天井断熱と屋根断熱の違いがあるため、既存の断熱位置を把握してから工事方法を決めます。
中古住宅のZEH水準リフォームでは、見えやすい窓だけでなく、床・壁・天井まで断熱ラインがつながっているかを見ることが大切です。
窓リフォームだけでZEH水準に届く中古住宅・届きにくい中古住宅
窓断熱研究所として特にお伝えしたいのは、家中の窓を高断熱化しても、それだけで必ずZEH水準になるわけではないということです。
※中の窓へ内窓を設置した場合に、断熱等級4・5へどこまで近づけるかは、「内窓を全部付ければ断熱等級4になる?窓だけでは決まらない理由」で詳しく解説しています。

内窓を全部付ければ断熱等級4になる?窓だけでは決まらない理由
家中の窓に内窓を付ければ断熱等級4になる?断熱等級5との違い、UA値、壁・床・天井・玄関ドアまで含めた判定方法を解説。内窓だけで基準へ届きやすい住宅と、追加の断熱リフォームが必要な住宅の違いも紹介します。
一方、「窓だけでは意味がない」ということでもありません。現在の住宅性能によっては、窓リフォームが最も大きな改善ポイントになります。
窓リフォームの効果が大きくなりやすい家
- 壁・床・天井には一定量の断熱材が入っている
- 窓だけが古いアルミサッシと単板ガラス
- 大きな掃き出し窓が多い
- 窓際の冷気や結露が目立つ
- 夏の日射による暑さが大きい
このような中古住宅では、開口部が外皮性能の弱点になっている可能性があり、内窓や外窓交換でUA値を改善しやすくなります。
窓だけでは届きにくい家
- 壁の断熱材が少ない
- 床や天井がほぼ無断熱に近い
- 増築部分と既存部分で断熱仕様が違う
- 給湯・空調などの設備も古い
- 図面がなく現在の性能を確認できない
この場合は、窓だけでなく壁・床・天井や設備まで含めた断熱リノベーションを検討します。
同じ築25年でも、壁や天井に一定の断熱材があり窓だけ古い家と、住宅全体の断熱性能が低い家では、必要なリフォームはまったく違います。省エネリノベーションは築年数ではなく「どこが弱いか」で判断しましょう。
ZEH水準リフォームで見直したい省エネ設備
断熱等性能等級5相当まで外皮性能を高めても、それだけでZEH水準にはなりません。一次エネルギー消費量等級6を目指すには、省エネ設備も確認します。
| 設備 | 確認するポイント |
|---|---|
| 給湯 | 給湯方式、効率、使用年数 |
| 暖房・冷房 | エアコンなどの効率と必要能力 |
| 換気 | 換気方式、機器効率、給排気の状態 |
| 照明 | LED化、照明器具の効率 |
給湯は家庭のエネルギー消費に影響しやすく、省エネリフォームで見直す価値が高い設備です。
古い給湯器を使っている場合は、高効率エコキュート、高効率ガス給湯器、ハイブリッド給湯機などへのリフォームが候補になります。
ただし、「ZEH水準ならエコキュート一択」ということではありません。家族人数、使用状況、設置場所、既存配管などによって適した設備は変わります。
空調は、断熱リフォーム後の住宅性能に合わせて選ぶのが基本です。先に大容量のエアコンへ交換し、その後に窓や壁を高断熱化すると、改修後には能力が過大になることがあります。
そのため、
- 断熱性能を決める
- 必要な冷暖房能力を確認する
- 空調設備を選ぶ
という順番で進める方が合理的です。
換気と照明も一次エネルギー消費量の評価対象です。高断熱化したから換気を減らすのではなく、必要な換気量を確保したうえで効率のよい設備を検討します。
中古住宅のZEH水準リフォームに太陽光発電は必須?
「ZEH」という言葉から、太陽光発電が必須だと思う方も多いでしょう。
国土交通省が住宅ローン減税などで用いる「ZEH水準省エネ住宅」は、断熱等性能等級5以上・一次エネルギー消費量等級6以上が基準で、太陽光パネルの設置は要件ではありません。
※住宅ローン控除で使われるZEH水準省エネ住宅と断熱等級の関係については、「断熱等級4がないと住宅ローン控除は受けられない?」で詳しく解説しています。

断熱等級4がないと住宅ローン控除は受けられない?
「断熱等級4がないと控除を受けられない」は誤解です。省エネ基準適合住宅、ZEH水準、その他の既存住宅の違いから、必要な性能と証明を整理します。
そのため、中古住宅をZEH水準へリフォームすることだけが目的なら、太陽光発電の後付けを必須と考える必要はありません。
一方、本来のZEHは、高断熱化と高効率設備によって省エネを進め、太陽光発電などによる創エネを組み合わせて、1年間で消費する住宅のエネルギー量を正味でおおむねゼロ以下にする考え方です。
正式なZEH化まで目指す場合は、太陽光発電などの創エネ設備も含めて検討します。
中古住宅へ太陽光発電を後付けするときは、次の点も確認してください。
- 屋根の築年数
- 屋根材と劣化状態
- 屋根の方角と面積
- 周囲の建物による日影
- 数年以内の屋根リフォーム予定
- 将来の太陽光パネル脱着費用
数年後に屋根工事が必要な住宅で、先に太陽光発電だけを設置すると、屋根リフォーム時にパネルの脱着費用が発生する場合があります。
まず断熱と省エネ設備で消費エネルギーを減らし、その後に太陽光発電の導入や費用を検討する方が計画を立てやすくなります。
中古住宅をZEH水準へリフォームできるか調べる方法
中古住宅のZEH水準リフォームでは、現在の性能を確認する前に商品を決めないことが重要です。
1.図面や仕様書を集める
確認したいのは次の資料です。
- 平面図・立面図
- 仕様書
- 断熱材の種類や厚みが分かる資料
- 窓・ガラス・サッシの仕様
- 住宅性能評価書
- BELS評価書
- 過去のリフォーム履歴
- 給湯・空調・換気設備の型番
すべて揃っていなくても構いません。中古住宅では資料不足も多いため、残っている情報と現地調査を組み合わせます。
2.現地で窓・断熱材・設備の状態を確認する
窓はサッシ材質、ガラス構成、結露跡、すき間などを確認します。
床下や小屋裏へ入れる場合は、断熱材の厚みや施工状態を確認できることもあります。設備は型番や製造年から性能を確認できる場合があります。
過去に部分リフォームされている家では、新築時の図面と現在の仕様が違うこともあります。古い資料だけで判断せず、現況と照合することが大切です。
3.UA値と一次エネルギー消費量を計算する
必要な情報が揃ったら、外皮性能と一次エネルギー消費量を計算します。
ここで初めて、
- 窓だけで足りる
- 天井断熱も追加する
- 壁まで断熱改修する
- 給湯設備も更新する
といった省エネリフォーム案を、費用と性能の両面から比較できます。
ZEH水準を目標にするなら、商品単体の性能ではなく、住宅全体の計算結果で判断しましょう。
中古住宅のZEH水準リフォームはこの順番で進める
無駄な工事を増やさないためには、次の順番がおすすめです。
- 現在の断熱性能・設備性能を確認する
- ZEH水準まで何が不足しているか計算する
- 窓・壁・床・天井・設備の組み合わせを複数比較する
- 費用と工事期間を比較する
- 利用できる補助金を確認する
- 工事後の性能を確認する
たとえば、
A案:窓リフォーム+給湯設備
B案:窓リフォーム+天井断熱+給湯設備
C案:外皮全体の断熱リノベーション+設備更新
といった複数案を比べると、どこまでリフォームするべきか判断しやすくなります。
重要なのは「最も多く工事する案」ではなく、必要な性能へ最も合理的に近づける案を選ぶことです。
補助金は、リフォーム内容を決めた後に確認するのが基本です。
「補助金があるから工事する」ではなく、「住宅に必要な省エネ工事の中で使える補助金制度を探す」と考える方が、費用だけを理由に過剰な改修を増やすことを避けられます。
なお、ZEH水準を住宅ローン控除などの性能区分として使う場合は、性能を上げることとは別に、所定の評価・証明が必要になることがあります。

住宅省エネルギー性能証明書はいつ必要?中古住宅の取得手順
中古住宅の省エネ性能を証明するには、いつ、誰に、何を依頼するのか。発行できる機関、取得時期、準備資料、性能評価書との違いまで解説します。
2026年は既存住宅のZEH化リフォーム支援もある
2026年度、環境省の「住宅の脱炭素化促進事業」には「既存住宅のZEH化改修促進支援」が設けられています。2026年に省エネリフォームを検討する場合は確認したい制度の一つです。
環境省の公表内容では、既存住宅を制度上の要件を満たす住宅へ改修する場合、改修費の3分の1相当、上限250万円/戸の支援が示されています。また、既存住宅の省エネ診断も支援対象です。
ただし、ここには注意が必要です。
補助事業で使う「ZEH水準の要件」と、住宅ローン減税などの「ZEH水準省エネ住宅」は、確認項目や性能基準が同一とは限りません。2026年度の補助金を使う場合は、その制度の最新基準と申請要件を個別に確認してください。
窓の断熱リフォームについても別の補助金制度を利用できる場合があります。対象製品、契約・工事時期、予算状況などで条件が変わるため、2026年の最新情報と費用を見積もり段階で確認しておくと安心です。
中古マンションのZEH水準リフォームはどこまでできる?
中古マンションでも省エネリフォームや断熱リノベーションは可能ですが、戸建ての中古住宅とは条件が異なります。
マンションでは、
- 外壁
- 屋根
- 共用廊下側の壁
- 既存サッシ
などが共用部分になっていることが多く、区分所有者が自由に改修できない部分があります。
そのため、中古マンションでは、
- 内窓
- 給湯
- 空調
- 換気
- 照明
- 内装リノベーションに伴う断熱補強
などを中心に検討します。
ただし、中古マンションの一住戸に内窓を付けただけで「ZEH水準のマンションになる」という意味ではありません。
共同住宅にはZEH-Mなど別の評価基準もあるため、中古マンションでは建物全体の評価と住戸単位のリフォームを分けて考える必要があります。
中古住宅のZEH水準リフォームでよくある質問
築30年・築40年でもZEH水準へリフォームできますか?
築年数だけでは決まりません。
断熱材、窓、建物形状、地域区分、設備、過去の改修履歴によって必要な工事が変わります。まず現在の性能を確認します。
家中に内窓を付ければZEH水準になりますか?
一律にはなりません。
窓の断熱性能は改善しますが、壁・床・天井の断熱性能と設備性能も評価されます。住宅全体の計算が必要です。
太陽光発電は必須ですか?
ZEH水準省エネ住宅の性能区分では必須ではありません。
本質的なZEHまでを目指す場合には、太陽光発電などの創エネ設備の導入も含めて検討します。
ZEH水準へリフォームしたら自動的に証明できますか?
自動的には証明されません。
税制や制度で性能区分を使う場合は、必要な評価書や証明書を事前に確認してください。
中古住宅のZEH水準リフォームは「必要な改修だけ」を選びましょう
中古住宅でも、断熱と省エネ設備を適切にリフォームすればZEH水準(ぜっちすいじゅん)を目指せます。
基本になるのは、断熱等性能等級5以上と一次エネルギー消費量等級6以上です。
まず、窓・玄関・壁・床・天井・屋根・給湯・空調・換気・照明の現在の性能を確認し、どこが基準へのボトルネックになっているのかを把握しましょう。
古いアルミサッシや単板ガラスが弱点になっている中古住宅では、内窓や外窓交換などの窓リフォームが大きな効果発揮します。
さらに、壁・床・天井も低性能なら、窓だけでは足りず、断熱リノベーションと設備リフォームを組み合わせる必要があります。
ZEH水準へ届かせるために大規模な断熱リノベーションが必要な場合は、達成そのものを目的にし過ぎないことも大切です。
費用と省エネ効果、快適性、将来のメンテナンスまで比較し、必要な改修だけを選びましょう。
窓断熱研究所では、「高性能な窓を付ければZEH水準になる」とは考えません。
中古住宅の窓性能と住宅全体の断熱状態を分けて確認し、窓リフォームでどこまで改善できるのか、他の断熱改修まで必要なのかを整理することが重要だと考えています。
中古住宅のZEH水準リフォームは、商品選びからではなく、現在の性能を知ることから始めてください。