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内窓でフラット35S金利Bは使える?中古住宅の開口部断熱条件

コラム

2026.09.09

内窓でフラット35S金利Bは使える?中古住宅の開口部断熱条件

窓断熱研究所は住まい改善の専門チームです。お客様ごとの状況に合わせて、最適な窓リフォームのご提案を行います。

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執筆者

窓断熱研究所 編集部

窓断熱・結露対策・防音対策など、住まいの改善に関する情報を発信しています。 断熱・結露・防音・補助金など相談の多いテーマを、現地調査と施工で得た知見をもとに分かりやすく整理し、制度や製品仕様の更新時は内容を見直して順次アップデートしています。

中古住宅では、窓の仕様によってフラット35S(金利Bプラン)の「開口部断熱」に適合できる場合があります。既存窓の室内側へ内窓を設置し、二重サッシの状態にする方法もその一つです。

ただし、内窓を1か所付ければフラット35Sを使えるわけではありません。判定対象となる窓について「二重サッシまたは複層ガラス」になっているかを確認し、さらに通常のフラット35で求められる中古住宅の技術基準にも適合する必要があります。

この記事では、内窓とフラット35S(金利Bプラン)の関係、対象になる窓・除外される開口部、既存の複層ガラスの扱い、物件検査や適合証明まで具体的に解説します。

このコラムで分かること

  • 内窓がフラット35S(金利Bプラン)の対象になり得る理由
  • 「開口部断熱」で確認する窓の条件
  • 対象外になる窓・ガラス部分
  • 既存の複層ガラスでも基準を満たせるか
  • 購入後に内窓を付ける場合の注意点
  • 物件検査と適合証明書の役割
  • フラット35Sとフラット35リノベの違い

目次

※制度・技術基準は2026年9月時点の住宅金融支援機構の公表情報をもとにしています。実際に利用する場合は、申込み時点の最新基準を金融機関や検査機関へ確認してください。

内窓でもフラット35S金利Bの対象になる可能性がある

中古住宅のフラット35S(金利Bプラン)では、省エネルギー性の基準の一つとして「開口部断熱」があります。
開口部断熱の基準は、窓に二重サッシまたは複層ガラスを使用した住宅です。

内窓は、今ある窓の室内側へもう一つ窓を設置する工事です。既存窓+内窓の二重構造になるため、「二重サッシ」として基準へ適合する方法になり得ます。ただし、「リビングに内窓を1か所付ければ金利Bプランを使える」という意味ではありません。判定対象となる窓について、二重サッシまたは複層ガラスになっているかを確認します。

また、フラット35Sは通常のフラット35に追加される性能優遇です。窓の条件だけを満たしていても、住宅そのものが通常のフラット35の技術基準へ適合していなければ利用できません。

フラット35S(ZEH)・金利Aプラン・金利Bプラン全体の違いは、「中古住宅でもフラット35Sは使える?ZEH・金利A・Bの条件を比較」で詳しく解説しています。

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金利Bプランの「開口部断熱」とは?

中古住宅のフラット35S(金利Bプラン)では、次の3つの基準のうち、いずれか1つ以上を満たす必要があります。

基準主な内容
開口部断熱窓に二重サッシまたは複層ガラスを使用
外壁等断熱断熱等性能等級2相当以上など
バリアフリー性高齢者等配慮対策等級2以上

窓断熱研究所と特に関係が深いのが「開口部断熱」です。

この基準は、住宅全体のUA値を計算して断熱等級5や6を取得する仕組みとは異なります。対象となる窓が、所定の開口部仕様になっているかを確認します。

そのため築年数の経過した中古住宅でも、

  • すでに内窓が付いている
  • 二重サッシになっている
  • 複層ガラスの窓になっている

といった住宅なら、金利Bプランへ適合できる可能性があります。

どの窓が判定対象になる?

開口部断熱では、住宅にあるすべてのガラス部分を一律に判定するわけではありません。
2026年9月時点で、判定対象から除外されている主な開口部は次のとおりです。

窓・開口部判定
リビング・寝室などの窓対象
キッチンの窓原則対象
トイレの窓対象外
浴室の窓対象外
脱衣室の窓対象外
洗面所の窓対象外
天窓対象外
玄関等のドアのガラス部分対象外

つまり、浴室やトイレの窓が単板ガラスのままでも、それだけで不適合になるわけではありません。

一方、キッチンの窓は除外対象に含まれていないため、原則として確認が必要です。
例えば、リビングは複層ガラス、寝室は内窓あり、和室も複層ガラス、キッチンだけ単板ガラスという住宅なら、キッチンの窓についても二重サッシ化や複層ガラス化が必要か確認します。

窓が小さいから自動的に対象外になるわけではありません。

すでに複層ガラスなら内窓は必須ではない

開口部断熱の条件は「二重サッシまたは複層ガラス」です。
そのため、判定対象となる窓がすでに複層ガラスなら、フラット35Sのためだけにさらに内窓を追加する必要はありません。

アルミサッシ+単板ガラス

二重サッシでも複層ガラスでもないため、そのままでは開口部断熱の条件に合いません。内窓を追加して二重サッシにする方法などを検討します。

アルミサッシ+複層ガラス

すでに複層ガラスであれば、開口部断熱の仕様に該当する可能性があります。

既存窓+内窓

既存窓が単板ガラスでも、室内側へ内窓を設置して二重サッシになれば、開口部断熱へ適合する方法になり得ます。

ここで注意したいのは、フラット35Sの基準と、実際に快適な窓性能は別ということです。

制度上は二重サッシまたは複層ガラスがポイントですが、寒さ・結露・暑さ・防音まで改善したい場合は、内窓のガラス仕様や既存窓との組み合わせまで確認する必要があります。

中古住宅のガラス・サッシの状態確認や、内窓・ガラス交換・外窓交換の選び方は、「中古住宅の窓リフォーム|購入後に確認したい断熱性能と交換の判断基準」で詳しく解説しています。

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内窓を付ければフラット35Sが必ず使えるわけではない

フラット35Sは、窓だけを確認する住宅ローン制度ではありません。

まず、購入する中古住宅が通常のフラット35の技術基準へ適合している必要があります。中古住宅では、物件によって、接道、床面積、耐震性、耐久性、劣化状況なども確認します。

そして原則として、住宅金融支援機構の技術基準へ適合していることを示す適合証明書を取得します。
そのため、内窓を設置した=自動的にフラット35Sを利用できるではありません。

内窓は、通常のフラット35基準を満たした住宅について、金利Bプランの追加性能基準である「開口部断熱」へ適合するための手段の一つです。

購入後に内窓を付ける予定なら制度を先に確認する

中古住宅を探していると、「気に入った住宅だけれど、窓が単板ガラスなので購入後に内窓を付けたい」というケースがあります。

内窓を設置して二重サッシにすれば、開口部断熱の仕様へ適合できる可能性はあります。
ただし、「購入後に内窓を付ける予定」というだけで、購入時からフラット35S(金利Bプラン)を利用できるわけではありません。

通常の中古住宅向けフラット35Sでは、物件検査などによって技術基準への適合を確認し、適合証明書を取得することが基本です。

内窓工事で基準へ適合させたい場合は、

  • 工事をいつ行うか
  • どの状態で物件検査を受けるか
  • 適合証明書をいつ取得するか
  • 金融機関の融資手続とどう組み合わせるか

を、売買契約・工事契約の前に確認してください。

また、中古住宅の購入と性能向上リフォームをセットで行う場合は、フラット35リノベが関係するケースもあります。フラット35Sとフラット35リノベは別制度なので、「購入後に工事をすれば自動的にSへ切り替わる」と考えないことが大切です。

物件検査と適合証明書は何のために必要?

中古住宅でフラット35を利用する場合、原則として適合証明書を取得します。
適合証明書は、その住宅が住宅金融支援機構の技術基準へ適合していることを示す書類です。

中古住宅では、検査機関や適合証明技術者へ物件検査を依頼できます。
ただし、適合証明技術者が取り扱えるフラット35Sの基準には制限があります。

2026年9月時点では、中古住宅の適合証明技術者が取り扱える金利Bプランは、

  • 開口部断熱
  • 外壁等断熱

です。

フラット35S(ZEH)や金利Aプランなどを利用する場合は、それぞれの基準確認に対応できる検査機関へ相談します。

フラット35S金利Bでは金利がどれくらい下がる?

フラット35S(金利Bプラン)は1ポイントの金利引下げメニューです。

2026年時点の制度では、1ポイントは基本的に当初5年間の借入金利を年0.25%引き下げる仕組みです。
ただし、フラット35には子育てプラスや維持保全型、地域連携型など、別の金利引下げメニューを組み合わせられる場合があります。

そのため、「内窓を付ければ住宅ローン金利が必ず○%になる」というものではありません。

実際の借入金利や返済額は、借入額、融資率、返済期間、金融機関、資金受取月、他の金利引下げメニューなどで変わります。

フラット35Sのためだけに内窓を付けるべき?

これは住宅の状態によります。

判定対象となる窓のほとんどが複層ガラスで、1〜2か所だけ単板ガラスが残っている住宅なら、その窓へ内窓を付けることで開口部断熱へ適合でき、同時に寒さや結露も改善できる場合があります。

一方、家中の窓が古い、壁や床の断熱性能も低い、雨漏りや耐震など別の問題がある、通常のフラット35基準にも確認事項が多いという住宅では、金利Bプランだけを目的に窓へ費用を集中させるのが最適とは限りません。

窓断熱研究所では、「フラット35Sに通すため」だけでなく、その内窓工事が住宅そのものにどれだけ意味があるかまで確認して判断することが大切だと考えています。

内窓でフラット35Sを検討するときの確認手順

  1. 判定対象になる窓を確認する
    居室やキッチンなどについて、単板ガラス・複層ガラス・二重サッシ・内窓ありのどれかを確認します。
  2. 判定対象外の開口部を分ける
    トイレ、浴室、脱衣室、洗面所の窓、天窓、玄関等のドアガラス部分は除外されます。
  3. 不足する窓の対応を検討する
    判定対象の窓に単板ガラスが残っていれば、内窓などを検討します。
  4. 工事前に検査機関へ確認する
    「この窓仕様で金利Bプランの開口部断熱を確認できるか」を相談します。
  5. 通常のフラット35基準も確認する
    窓だけでなく住宅全体の技術基準を確認します。
  6. 物件検査・適合証明の手続きを進める
    基準への適合が確認できれば、適合証明書の交付を受けて融資手続きを進めます。

フラット35sの内窓についてのよくある質問

内窓が1か所付いていればフラット35Sを使えますか?

1か所だけでは判断できません。判定対象となる窓について、二重サッシまたは複層ガラスになっているかを確認します。

キッチンにも内窓が必要ですか?

キッチンの窓は除外対象に含まれていないため、原則として確認対象です。単板ガラスなら、内窓による二重サッシ化などを検討します。

浴室の窓にも内窓が必要ですか?

開口部断熱だけを見る場合、浴室の窓は判定対象外です。ただし、寒さや結露を改善する目的では内窓設置にメリットがあります。

Low-E複層ガラスでなければいけませんか?

開口部断熱では「二重サッシまたは複層ガラス」とされています。Low-E複層ガラス自体が必須という基準ではありません。

内窓のメーカー指定はありますか?

特定メーカーの指定はありません。LIXIL「インプラス」やYKK AP「ウチリモ」などを選ぶ場合も、制度条件だけでなく実際に必要な断熱性能や用途を確認します。

内窓はフラット35S金利Bの開口部断熱に使える可能性がある

中古住宅のフラット35S(金利Bプラン)では、「窓に二重サッシまたは複層ガラスを使用した住宅」が開口部断熱の技術基準です。
そのため、既存窓の室内側へ内窓を設置して二重サッシにする方法は、開口部断熱へ適合する手段になり得ます。

ただし、内窓を1か所付ければよいわけではありません。判定対象となる窓について、二重サッシ・複層ガラスの状態を確認し、通常のフラット35で求められる住宅の技術基準にも適合する必要があります。

また、購入後に内窓を付ける計画なら、通常のフラット35Sだけでなくフラット35リノベが関係する場合もあるため、売買契約や工事契約の前に制度を確認してください。

窓断熱研究所では、金利優遇だけを目的に内窓を選ぶのではなく、寒さ・暑さ・結露・防音など、その住宅で実際に改善したい問題も確認しながら窓仕様を決めることが大切だと考えています。

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