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フラット35リノベとは?中古住宅+リフォームで金利が下がる条件

コラム

2026.09.10

フラット35リノベとは?中古住宅+リフォームで金利が下がる条件

窓断熱研究所は住まい改善の専門チームです。お客様ごとの状況に合わせて、最適な窓リフォームのご提案を行います。

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執筆者

窓断熱研究所 編集部

窓断熱・結露対策・防音対策など、住まいの改善に関する情報を発信しています。 断熱・結露・防音・補助金など相談の多いテーマを、現地調査と施工で得た知見をもとに分かりやすく整理し、制度や製品仕様の更新時は内容を見直して順次アップデートしています。

中古住宅を購入してリノベーションを行うなら、フラット35リノベを使える可能性があります。
フラット35リノベは、中古住宅の購入と一定のリフォームを組み合わせ、所定の条件を満たすと金利が一定期間下がる制度です。
ただし、中古住宅なら何でも対象になるわけではありません。
この記事では、フラット35の金利A・Bプランの違い、対象となる改修工事、物件検査、資金受取までの流れを整理します。

このコラムで分かること

  • フラット35リノベとはどのような制度なのか
  • 中古住宅を購入して自分でリフォームする場合の条件
  • リフォーム済み中古住宅を購入する場合との違い
  • 金利Aプラン・金利Bプランの違い
  • 省エネ・耐震・バリアフリー・耐久性に関するリノベ工事
  • 内窓や外窓交換が対象になる可能性
  • 中古住宅で必要となる維持保全の措置
  • 物件検査・適合証明の流れ
  • リフォーム一体タイプで注意したい資金受取のタイミング

目次

※制度や金利は2026年9月時点の住宅金融支援機構の公表情報をもとにしています。申込時には最新の条件をご確認ください。

フラット35リノベは中古住宅購入+リフォームで使える制度

フラット35リノベとは、中古住宅の購入とあわせて一定の条件を満たすリフォームを行うことで、通常のフラット35より借入金利を一定期間引き下げる制度です。

利用方法は大きく2つあります。

タイプ内容
リフォーム一体タイプ自分で中古住宅を購入し、その後に一定のリノベを行う
買取再販タイプ住宅事業者が一定のリフォームを行った中古住宅を購入する

例えば、築20~30年の中古住宅を購入し、窓・断熱・省エネ設備などを含めてリノベする場合は「リフォーム一体タイプ」が候補になります。

一方、不動産会社などが性能向上リフォームを済ませた中古住宅を購入する場合は「買取再販タイプ」です。
なお、現在住んでいる自宅のリフォーム費用だけを借りるための制度ではありません。フラット35リノベは、中古住宅の購入とリフォームを組み合わせることが基本条件です。

金利Aプランと金利Bプランの違い

フラット35リノベには「金利Aプラン」と「金利Bプラン」があります。

2026年9月時点では次の金利引下げです。

プラン金利引下げ期間引下げ幅
金利Aプラン当初5年間年▲1.0%
金利Bプラン当初5年間年▲0.5%

例えば住宅金融支援機構が示す借入金利年2.50%・借入額3,000万円・35年返済の試算では、通常のフラット35と比べた総返済額は、金利Aプランで約167万円、金利Bプランで約84万円少なくなる計算です。

ただし、単純に「Aプランの方がお得だからAを選ぶ」と考えるのはおすすめできません。

金利Aプランは、リノベ後の中古住宅により高い住宅性能が必要です。必要な追加工事が大きくなれば、金利差よりリフォーム費用の方が高くなることもあります。

金利Aプランはリノベ後の住宅性能が重要

金利Aプランでは、リフォーム後の住宅が所定の性能基準へ適合し、その性能に関係する工事を行う必要があります。主な条件は次のとおりです。

省エネルギー性

次のどちらかを満たします。

  • 断熱等性能等級4+一次エネルギー消費量等級6以上
  • 断熱等性能等級5以上+一次エネルギー消費量等級4以上

※一次エネルギー消費量等級4・6の違いや、設備・断熱性能との関係については、「一次エネルギー消費量等級とは?4と6の違い・ZEH水準との関係」で詳しく解説しています。

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つまり、窓だけを高性能にすればよいわけではありません。
窓・壁・床・天井などの断熱性能に加え、給湯・空調・換気・照明などを含む一次エネルギー性能も関係します。

耐震性

次のいずれかです。

  • 耐震等級2以上
  • 免震建築物

築年数の古い中古住宅で耐震リノベを行う場合は、この条件から金利Aプランを目指す方法もあります。

バリアフリー性

高齢者等配慮対策等級3以上が条件です。

耐久性・可変性

主に次のような住宅が対象です。

  • 長期優良住宅
  • 劣化対策等級3+維持管理対策等級2以上

つまり金利Aプランは、単に見た目をきれいにするリフォームではなく、中古住宅そのものの性能を一定水準まで引き上げるリノベが中心になります。

すでに性能が高い中古住宅でも工事は必要

購入予定の中古住宅が、リノベ前から金利Aプランの性能基準を満たしていることもあります。
しかし、すでに基準を満たしているからといって、何も工事をせずフラット35リノベを利用できるわけではありません。

住宅金融支援機構では、リフォーム前にすでに住宅要件へ適合している場合でも、選択する性能区分に対応したリフォーム工事を行うことを求めています。

つまり、「高性能な中古住宅を買う制度」ではなく、「中古住宅購入+リノベを組み合わせる制度」という点が重要です。

金利Bプランはリフォーム内容の幅が広い

金利Bプランでは、金利Aプランのようにリノベ後の住宅を特定の高い等級まで引き上げることは必須ではありません。性能向上につながる工事を行うことが条件となります。

代表的なリフォームは次のとおりです。

性能リノベ工事の例
省エネルギー性断熱材追加、断熱性の高い開口部への交換、高効率空調・給湯設備など
耐震性壁・筋かいなどの設置
バリアフリー性手すり、通路拡幅、浴室・トイレの改修など
耐久性・可変性床材交換、屋根・外壁塗装、防水、壁紙交換など

金利Bプランは、「中古住宅を購入して必要な部分を改修したい」というケースでも検討しやすいプランです。

内窓・外窓交換もリノベの対象になる可能性がある

窓断熱研究所として特に関係するのが、省エネルギー性を高める窓リフォームです。

住宅金融支援機構の2026年版技術基準では、省エネルギー性に関する工事として、窓ガラス・窓サッシ・ドアの交換に加え、開口部へ内窓を取り付ける工事も示されています。

例えば中古住宅に、

  • アルミサッシ+単板ガラスが残っている
  • 窓際が冬にかなり寒い
  • 結露が多い
  • 大きな掃き出し窓から熱が逃げている

といった状態があれば、内窓や高性能な外窓への交換によって省エネ性能を改善できる可能性があります。ただし、「内窓を付ければ自動的に金利Bプランになる」という意味ではありません。

実際に予定する工事がフラット35リノベの条件へ該当するか、工事前に適合証明機関へ確認することが重要です。
特に金利Aプランの省エネルギー性を目指す場合は、窓単体ではなく家全体の断熱性能と一次エネルギー性能を確認します。

※中古住宅のサッシ・ガラスの状態を確認し、内窓・ガラス交換・外窓交換のどれを選ぶかは、「中古住宅の窓リフォーム|購入後に確認したい断熱性能と交換の判断基準」で詳しく解説しています。

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内窓の商品・工事方法・ガラス仕様・費用については、「内窓(二重窓)設置」をご覧ください。

フラット35リノベでは維持保全も必要

フラット35リノベでは、A・Bプランのリフォーム条件に加え、中古住宅の維持保全に係る措置も必要です。

次の4つから、いずれか1つを実施します。

インスペクション

専門家が中古住宅の劣化状況や現在の性能を確認します。
リノベ前に建物の状態を把握できるため、どこへ費用をかけるべきか判断する材料にもなります。

瑕疵保険の付保等

既存住宅売買瑕疵保険やリフォーム瑕疵保険などを利用します。

住宅履歴情報の保存

工事箇所の図面やリノベ工事の写真などを保存します。
将来のメンテナンスや売却時にも役立ちます。

維持保全計画の作成

リフォーム後の住宅について、30年以上の維持保全計画を作成します。
つまりフラット35リノベは、単にリフォームして終わる制度ではなく、中古住宅をその後どう維持するかまで含めて考える制度です。

リフォーム一体タイプでは資金受取の時期に注意

自分で中古住宅を購入してリノベする場合、特に注意したいのが資金の受取時期です。
リフォーム一体タイプでは、フラット35リノベの資金実行はリフォーム工事完了後です。

ところが、中古住宅の売主へ支払う購入代金は工事前の決済時に必要です。

さらにリフォーム会社から、

  • 着手金
  • 中間金

などを求められる場合もあります。

そのため、

住宅購入代金をいつ払うのか
リフォーム費用をいつ払うのか
フラット35の資金をいつ受け取れるのか

を事前に整理する必要があります。

中古住宅の代金決済などで資金が必要な場合は、取扱金融機関の「つなぎ融資」を利用することがあります。
金利引下げだけでなく、つなぎ融資の金利や手数料も含めて資金計画を比較してください。

リフォーム一体タイプは取扱金融機関を先に確認する

通常のフラット35を扱っている金融機関なら、すべてフラット35リノベのリフォーム一体タイプを扱っているわけではありません。

住宅金融支援機構でも、リフォーム一体タイプは対応する取扱金融機関への申込みが必要としています。
中古住宅を決めてから慌てないためにも、物件探しの段階で、

  • フラット35リノベに対応しているか
  • リフォーム一体タイプを扱っているか
  • つなぎ融資があるか
  • 手数料はいくらか

を確認しておくと安心です。

一方、住宅事業者がリフォームを済ませた中古住宅を購入する「買取再販タイプ」は、すべてのフラット35取扱金融機関で申込みできます。

フラット35リノベの利用の流れ

リフォーム一体タイプは、おおむね次の流れで進みます。

1.中古住宅とリノベ内容を検討する

購入する中古住宅を探し、どの部分をリフォームするか考えます。

フラット35リノベを利用する場合は、金利A・Bの条件も踏まえて工事内容を決めます。

2.金融機関へ申し込む

リフォーム一体タイプを扱う金融機関へ借入れを申し込みます。

3.リフォーム前の事前確認を受ける

適合証明機関が、中古住宅について通常のフラット35の技術基準への適合状況を確認します。

4.中古住宅を購入してリノベを行う

中古住宅を決済し、計画した工事を行います。工事内容を確認できる資料や写真は残しておくことが重要です。

5.工事後の適合証明検査を受ける

リフォーム完了後、フラット35とフラット35リノベの技術基準へ適合しているか検査します。

6.融資金を受け取る

適合証明など必要な手続きが完了した後、フラット35の資金が実行されます。

工事完了後に技術基準へ適合していない場合は、フラット35リノベの資金を受け取れないため、工事前に条件を確認しておくことが非常に重要す。

金利AとBのどちらを選ぶ?

金利だけならAプランの方が有利です。
しかし、住宅性能をAプランまで上げるために多額のリフォーム費用が必要なら、必ずしもAが得とは限りません。

例えば、

Bプラン

  • 内窓
  • 断熱改修
  • 必要な部分のリフォーム

で対応できるケースと、

Aプラン

  • 家全体の断熱改修
  • 高効率設備
  • 追加工事

まで必要になるケースでは、工事費用に大きな差が出ることがあります。

そのため、現在の住宅性能を確認する → 必要な工事を整理する → 費用を出す → 金利メリットを比較するという順番で判断するのが合理的です。

フラット35Sとは別の制度

フラット35リノベと混同しやすい制度に「フラット35S」があります。
フラット35Sは、一定以上の住宅性能を持つ住宅を取得する場合の金利引下げ制度です。

一方、フラット35リノベは、中古住宅の取得とリフォームをセットで行うことが基本です。
また、フラット35リノベはフラット35Sおよびフラット35維持保全型とは併用できません。

中古住宅の状態によっては、フラット35Sを使える場合もあれば、リノベの方が適している場合もあります。
金利だけではなく、予定しているリフォーム内容まで含めて選びましょう。

※中古住宅でフラット35Sを利用する条件や、ZEH・金利A・金利Bの違いについては、「中古住宅でもフラット35Sは使える?ZEH・金利A・Bの条件を比較」で詳しく解説しています。

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フラット35リノベのメリットと注意点

メリット

大きなメリットは、一定の性能向上リフォームを行いながら金利引下げを受けられることです。
中古住宅の購入とリノベを一緒に考えたい人に向いています。
また、物件検査や維持保全の条件があるため、中古住宅の状態を確認するきっかけにもなります。

注意点

一方で、

  • 通常の中古住宅購入より手続きが多い
  • リフォーム一体タイプは資金実行が工事後
  • つなぎ融資が必要になる場合がある
  • 工事後に技術基準へ適合する必要がある
  • 予算に達すると受付終了になる場合がある

といった注意点があります。

「金利が下がる」という一点だけで決めず、工事費用や手続きまで含めて比較してください。

フラット35リノベに関するよくある質問

今住んでいる住宅のリノベだけでも使えますか?

利用できません。
フラット35リノベは中古住宅の購入とあわせて利用する制度です。

中古マンションでも対象になりますか?

条件を満たせば利用できます。
一戸建てだけではなく、中古マンションも対象です。

内窓は金利Bプランの対象になりますか?

住宅金融支援機構は、省エネルギー性の工事例として「断熱性の高い開口部への交換工事」を挙げています。
実際の内窓工事が対象になるかは住宅条件や工事仕様によるため、施工前に適合証明機関へ確認してください。

リノベ前から金利Aの性能を満たしていても使えますか?

利用できる可能性があります。
ただし、選択する性能区分に対応したリフォーム工事を行う必要があります。

中古住宅の性能・リノベ費用・金利をセットで比較しましょう

フラット35リノベは、中古住宅を購入し、一定の性能向上リフォームを行う場合に利用できる住宅ローン制度です。

2026年9月時点では、
・金利Aプラン:当初5年間 年▲1.0%
・金利Bプラン:当初5年間 年▲0.5%
の金利引下げがあります。

ただし、Aプランの方が金利が低いからといって、無理に住宅性能を上げればよいわけではありません。

中古住宅の現在の状態によって、必要なリノベ内容と費用は大きく変わります。
特に窓の断熱性能が弱点になっている住宅では、内窓や外窓交換が省エネリノベの有力な選択肢になることがあります。
一方、壁・床・天井の断熱性能も低ければ、窓だけを改修しても希望する性能まで届かないことがあります。

窓断熱研究所では、現在の住宅性能を確認する → 必要なリノベを決める → 金利A・Bの条件を確認する → 工事費用と金利メリットを比較するという順番で考えることが重要だと考えています。

中古住宅の購入価格だけでなく、リフォーム費用、物件検査、適合証明、つなぎ融資まで含めた総額で判断し、自分の住まい方と資金計画に合う場合にフラット35リノベを活用しましょう。

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