クールネット東京の補助金は、東京都内の既存住宅で行う窓・ドアの断熱改修を支援する制度です。2026年度は、内窓や外窓交換などが補助金の対象ですが、クールネット東京への事前申込を済ませてから契約・施工へ進むのが原則です。補助金の額は製品の性能と大きさで変わり、先進的窓リノベ2026との併用にも条件があります。クールネット東京を利用する前に、対象製品と必要書類をそろえておくことが欠かせません。このコラムでは、クールネット東京の対象工事、補助金の申請方法、併用時の注意点を実務の流れに沿って解説します。
※本記事は、2026年8月4日時点で公表されている令和8年度の公式情報を基に作成しています。
クールネット東京の窓補助金|2026年の補助額・対象・申請方法
2026.08.05
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このコラムで分かること
- クールネット東京の令和8年度補助金の正式名称と受付状況
- 内窓・外窓交換・ガラス交換・断熱ドアの助成額
- 断熱防犯窓を含む改修で上限額が変わる条件
- 対象となる住宅、申請者、製品の条件
- 事前申込から交付までの流れと必要書類
- 先進的窓リノベ2026と併用する際の注意点
- 戸建住宅とマンションで異なる施工前の確認事項
目次
クールネット東京の補助金は令和8年度の既存住宅向け事業
東京都内の戸建住宅やマンションで内窓の設置、外窓交換、ガラス交換、断熱ドア交換を行う場合は、クールネット東京(東京都地球温暖化防止活動推進センター))の助成制度を利用できる可能性があります。
2026年度(令和8年度)の正式な制度名は、「令和8年度 既存住宅における省エネ改修促進事業」です。対象になるのは、すでに建っている東京都内の住宅で、新築住宅は含まれません。
クールネット東京の補助金に申請できるのは、住宅を所有する個人・法人、分譲マンションの管理組合などです。賃貸住宅でも、建物の所有者が申請条件を満たせば利用できます。
窓の工事では、次のリフォームが主な対象です。
- 今ある窓の内側へ設置する内窓
- 古いサッシを新しくする外窓交換
- 既存サッシを残して行うガラス交換
- 玄関ドアなどの高断熱ドア交換
公式資料では「補助金」ではなく「助成金」と表記されていますが、どちらも今回の制度を指す言葉として使われています。
2026年度の事前申込は5月29日から始まっています。原則として、工事の契約を結ぶ前に事前申込を行い、受付後に契約・施工へ進みます。
すでに見積もりを取っている場合でも、すぐに契約するのではなく、使用する窓やドアが対象製品に登録されているか、事前申込が済んでいるかを先に確認することが大切です。
クールネット東京の窓補助金はいくら受けられる?
高断熱窓・高断熱ドアの助成額は、工事費の一律何割という計算ではありません。製品の断熱性能を示すP・S・A・Bのグレードと、窓の大きさに応じた助成単価を合計して決まります。合計額の1,000円未満は切り捨てです。
一般的な高断熱窓・高断熱ドアの上限は、1住戸当たり200万円です。住宅省エネ2026キャンペーンで「断熱窓+防犯窓」として登録された外窓を含む改修では、上限が1住戸当たり300万円になります。
| 工事内容 | 1か所・1枚当たりの助成額 | 金額を左右する条件 |
|---|---|---|
| 内窓設置 | 10,000~133,000円 | 性能グレード、窓面積 |
| 外窓交換 | 37,000~277,000円 | 性能グレード、窓面積 |
| 断熱防犯窓 | 53,000~399,000円 | 対象製品、性能、窓面積 |
| ガラス交換 | 3,000~69,000円 | ガラスと既存サッシの組み合わせ |
| 断熱ドア交換 | 78,000~220,000円 | ドアの熱貫流率 |
内窓と外窓のサイズ区分は、小が0.2㎡以上1.6㎡未満、中が1.6㎡以上2.8㎡未満、大が2.8㎡以上4.0㎡未満、特大が4.0㎡以上です。ガラス交換では別の面積区分が使われます。
たとえば、Sグレードの内窓を大サイズ1か所、中サイズ2か所へ設置する場合、東京都の助成単価は6万5,000円+4万4,000円×2か所となり、合計15万3,000円です。
※上記はクールネット東京の助成単価だけを合計した例であり、実際の補助金は製品登録、工事内容、対象経費、ほかの制度との併用状況を審査したうえで確定します。
高断熱窓と高断熱ドアは、1申請当たりの助成金額の合計が5万円以上となる工事が対象です。小さな内窓1か所では届かないこともあるため、複数の窓をまとめる、玄関ドアを含めて改修するなど、住宅全体の工事計画から考えると利用しやすくなります。
内窓・外窓交換・ガラス交換は補助額だけで選ばない
助成額の大きさだけで工法を決めると、現在の窓に合わないリフォームになりかねません。
寒さや結露を短い工期で改善したいなら内窓、サッシの劣化や開閉不良まで直したいなら外窓交換、既存枠を残してガラスの性能を高めたいならガラス交換が候補です。
内窓は費用と工期を抑えながら断熱性を高めやすい
内窓は、既存窓の室内側へもう一つ窓を設ける方法です。LIXILのインプラスやYKK APのウチリモが代表的で、既存窓との間にできる空気層によって、窓から伝わる暑さや寒さを抑えます。
内窓なら、どの仕様でも同じ補助金が受けられると思っていないでしょうか。
同じ商品名でも、選ぶガラス、製品型番、窓のサイズによって性能グレードと助成額は変わります。クールネット東京の補助金を使うなら、「インプラス一式」「ウチリモ一式」という見積もりではなく、登録番号と性能区分まで示してもらう方が確実です。
LIXILが扱うインプラスのガラスも、先進的窓リノベ2026では2026年5月時点でSグレードの対象品が示されています。製品シリーズの名称ではなく、実際に発注する仕様を確認することが欠かせません。
外窓交換はサッシの不具合もまとめて改善できる
外窓交換は、古い窓を新しい断熱窓へ入れ替える工事です。LIXILのリプラスやYKK APのマドリモのようなカバー工法なら、既存枠を利用しながら新しい窓枠を取り付けられます。
すきま風、枠の変形、戸車の不具合、開閉の重さがある住宅では、内窓だけでなく外窓交換も比較する価値があります。
東京都の助成額は内窓より高く設定されていますが、商品代と工事費も大きくなります。補助額だけを見て決めるのではなく、補助金を差し引いた後の自己負担額と、改善できる範囲を比べます。
ガラス交換は既存サッシとの組み合わせが重要
ガラス交換のグレードは、取り替えるガラス単体ではなく、既存サッシとの組み合わせで決まります。
古いアルミサッシへ高性能な複層ガラスを入れても、希望するP・Sグレードへ届かない場合があります。ガラスだけを替えるか、内窓や外窓交換を選ぶかは、現在の枠の断熱性、結露、気密性、開閉状態まで見たうえで判断します。
断熱防犯窓ならクールネット東京の補助金の上限は300万円
令和8年度は、防犯にも役立つ高断熱外窓への助成が手厚くなっています。
対象となるのは、住宅省エネ2026キャンペーンの対象製品一覧で「断熱窓+防犯窓」として登録された外窓です。防犯合わせガラスを選んだだけで、自動的に断熱防犯窓の区分へ入るわけではありません。CP部品の登録と、申請する製品型番が対象一覧に掲載されていることが条件です。
1階の掃き出し窓、人目につきにくい住宅の裏側、家族が防犯面に不安を感じている窓では、断熱と防犯を同時に高める意味があります。
一方、助成額が高いという理由だけで、すべての窓を防犯仕様へ変更する必要はありません。侵入されやすい窓、古くなった窓、日常的に使う窓から優先した方が、予算を生かしやすくなります。
クールネット東京の事前申込は契約・施工前が原則
クールネット東京の補助金で最も注意したいのは、契約するタイミングです。
設備の売買契約や工事請負契約を結ぶ前に事前申込を行い、クールネット東京が受け付けた後に契約・施工へ進みます。検索では「事前申請」と書かれることもありますが、公式名称は「事前申込」です。事前申込は補助金の交付決定ではなく、工事へ進む前段階の手続きになります。
例外として、2026年4月1日から6月30日までに契約締結等を行った工事には経過措置があります。この期間の契約等は、2027年3月31日までに事前申込を行えば、令和8年度事業の対象となる可能性があります。
7月1日以降の契約については、この経過措置を前提にせず、事前申込の受付を確認してから進める方が安全です。
また、事前申込後1年以内に交付申請兼実績報告を行わなければ、原則として事前申込は無効になります。マンションの承認や製品納期に時間がかかる場合は、契約日だけでなく、交付申請までを含めたスケジュールを組みましょう。
クールネット東京の申請方法は2段階
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クールネット東京の申請は、事前申込を行っただけでは完了しません。
工事と支払いを終えた後、交付申請兼実績報告を提出し、審査を経て助成金額(補助金額)が確定します。
- 現地調査を行い、改修する窓・ドアを決める
- 対象製品の登録番号、グレード、サイズを確認する
- 見積書を基にクールネット東京へ事前申込を行う
- 受付後に工事請負契約を結ぶ
- 指定内容に沿って施工前写真を残す
- 窓・ドアの改修工事を行う
- 代金を支払い、金融機関の明細を保管する
- 交付申請兼実績報告と必要書類を提出する
- 審査後、交付決定兼確定額通知を受ける
- 指定口座へ助成金が振り込まれる
オンラインで申し込むと、事前申込受付番号が発行されます。この番号は申請状況の確認にも使うため、業者へ手続きを任せる場合も共有してもらいましょう。なお、紙申請ではオンラインの申請状況確認を利用できません。
令和8年度は支払いを証明する書類が必須
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令和8年度に事前申込を受け付けた申請から、交付申請兼実績報告時に金融機関発行の証明書等が必須になりました。
ATMの振込明細、ネットバンキングの振込履歴、クレジットカードの利用明細など、支払元、支払先、金額、日付を確認できる記録を保管します。
現金の受け渡しによる取引は助成対象外です。領収書があれば足りると思い込み、銀行やカードの明細を残していないと、必要書類をそろえられません。
見積書、契約書、請求書、支払明細では、申請者名、工事場所、金額、業者名の表記もそろえておきたいところです。
クールネット東京は、不正な申請を行った一部の手続代行者を、事業の手続代行者・施工事業者の対象外とする措置も公表しています。「補助金で実質負担ゼロになる」「後日、同額を返金する」といった営業を受けた場合は、契約内容と助成対象経費を慎重に確認する必要があります。
先進的窓リノベ2026とクールネット東京の補助金併用は可能
クールネット東京と先進的窓リノベ2026は、条件を満たせば併用できます。
先進的窓リノベ2026では、国費が充当されていない地方公共団体の補助制度との併用が認められています。
ただし、国と東京都の補助金を単純に足せるわけではありません。両制度の補助金合計額が、助成対象となる材料費・工事費を超える場合は、クールネット東京側の助成額が調整されます。併用の事実を申告せず、対象経費を超える金額を申請することもできません。
先進的窓リノベ2026は登録された窓リノベ事業者が手続きを行い、クールネット東京では住宅所有者などが申請者となります。施工業者を手続代行者にすることはできますが、誰がどちらの申請を担当し、写真や書類を保管するのかを契約前に決めておくと混乱を防げます。
国制度の補助額や対象工事は、既存の「先進的窓リノベ2026」記事で詳しく解説しています。

先進的窓リノベ2026の補助額はいくら?
内窓・外窓・ガラス交換の補助額一覧から、補助金の制度まで詳しく解説
戸建住宅とマンションでは準備が異なる
戸建住宅では、方角、窓種、サイズ、サッシの状態を見ながら、内窓、外窓交換、ガラス交換を比較できます。
日当たりの強い南西側、結露が多い北側、家族が長く過ごすリビングなど、悩みの大きい窓から計画すると、改修後の違いも実感しやすくなります。
マンションでは、サッシや窓ガラスが共用部分として扱われることがあります。内窓は専有部分側のリフォームとして検討しやすいものの、管理規約や管理組合への届出は確認しておきたいところです。
外窓交換やガラス交換を希望する場合は、商品を発注してから相談するのではなく、管理会社・管理組合の承認を先に得ておきましょう。
分譲集合住宅の管理組合が申請者となり、改修戸数が50戸以上の場合は、助成単価の合計額が1.2倍になります。大規模な省エネ改修では、補助額だけでなく、総会決議、住戸ごとの採寸、工事日程、必要書類の回収まで含めた準備が求められます。
クールネット東京の補助金を利用する業者選びのチェックポイント
クールネット東京の補助金を前提に窓リフォームを依頼するなら、「内窓一式」とだけ書かれた見積書では不十分です。少なくとも、次の情報を窓ごとに示せる業者を選びます。
- 商品名と製品型番
- 補助対象製品の登録番号
- P・S・A・Bの性能グレード
- 特大・大・中・小のサイズ区分
- 窓1か所ごとの東京都の助成見込額
- 先進的窓リノベ2026を併用した場合の見込額
- 補助対象外となる工事費・諸経費
- 事前申込、施工写真、実績報告の担当者
同じ部屋でも、掃き出し窓と腰高窓ではサイズ区分が異なり、助成単価もそろいません。窓ごとの一覧を作れば、どの窓に高いグレードを採用するか、予算をどこへ配分するかも判断しやすくなります。
助成金は審査を経て確定するため、契約前に交付を保証することはできません。一方、対象製品と書類を工事前にそろえておけば、製品登録の見落としや写真不足による手続きの遅れは防ぎやすくなります。
窓のリフォーム工事では、建材にアスベストが含まれていないかを調べる事前調査が必要です。補助金(助成金)の申請だけでなく、法令に沿った調査と施工方法まで説明できる業者へ相談する方が安心です。
東京都で窓リフォームをご検討の方へ
窓断熱研究所では、東京都での窓・玄関リフォームの受付開始に向け、施工体制を整えています。
クールネット東京の補助金を利用する場合は、対象製品を選ぶだけでなく、事前申込と工事契約の順番にも注意が必要です。東京都内で内窓、外窓交換、ガラス交換、玄関ドア交換をご検討中の方は、契約を進める前に現在の対応状況をお問い合わせください。
施工予定地域とご相談内容を伺い、現時点での対応可否と受付予定をご案内します。
クールネット東京の窓補助金に関するよくある質問
内窓1か所でも補助金を申請できますか?
クールネット東京は窓・ドアの助成額合計が5万円以上であれば申請できます。小サイズやBグレードの内窓1か所では5万円へ届かないことがあるため、複数の窓をまとめた見積もりで確認します。
賃貸住宅も補助金の対象ですか?
東京都内の既存住宅を所有する個人・法人は対象になり得ます。入居者が単独で進めるのではなく、住宅所有者を申請者として手続きを組み立てます。住宅所有者と共同で申請するリース事業者も本事業の対象です。
契約後に事前申込できますか?
原則として、契約前の事前申込が必要です。
2026年4月1日から6月30日までの契約締結等には経過措置がありますが、7月1日以降はクールネット東京の受付後に契約・施工へ進みます。
いつ振り込まれますか?
工事完了と支払いの後、クールネット東京へ交付申請兼実績報告を提出し、審査と助成額の確定を経て指定口座へ振り込まれます。
事前申込を行った段階では、補助金の交付も金額も確定していません。
防犯ガラスなら上限300万円になりますか?
防犯ガラスを使用するだけでは対象になりません。住宅省エネ2026キャンペーンで「断熱窓+防犯窓」として登録された外窓を選ぶことが条件です。
先進的窓リノベ2026と併用すれば自己負担はゼロになりますか?
先進的窓リノベ2026とクールネット東京の併用を行い補助金でても、自己負担が必ずゼロになるわけではありません。
補助対象外となる諸経費や工事があるほか、国と東京都の補助金合計額は、助成対象経費を超えられません。
まとめ|クールネット東京の補助金は契約前の準備で決まる
クールネット東京の2026年度(令和8年度)補助金は、東京都内の既存住宅で行う内窓設置、外窓交換、ガラス交換、断熱ドア交換を支援する制度です。
正式名称は「令和8年度 既存住宅における省エネ改修促進事業」で、窓・ドアの性能と大きさに応じて助成額が決まります。
一般的な高断熱窓・高断熱ドアは1住戸200万円、登録された断熱防犯窓を含む場合は300万円が上限です。内窓は1か所1万~13万3,000円、外窓交換は3万7,000~27万7,000円となり、同じ商品シリーズでもガラス仕様やサイズによって金額が変わります。
補助金を利用するなら、契約前に製品型番、登録番号、性能グレード、窓ごとの助成見込額をそろえ、クールネット東京の事前申込受付後に契約・施工へ進むのが基本です。
工事後は施工写真だけでなく、振込明細など支払いを証明する書類も提出します。先進的窓リノベ2026との併用では、両制度の申請担当と補助額の調整を、見積もりの段階で決めておくと手続きが滞りません。
窓断熱研究所では、東京都での窓リフォーム対応開始に向けて準備を進めています。現在の対応状況は、対応エリアページまたはお問い合わせ時にご確認ください。