トリプルガラスは、3枚のガラスと2つの中空層で構成される高断熱ガラスです。トリプルガラスは、冬の寒さ、窓際の冷え、結露、冷暖房効率の改善に役立ちますが、すべての家で必ず必要とは限りません。内窓で十分なケース、外窓交換で選びたいケース、玄関ドアの採光部で効果を発揮しやすいケースは分けて考える必要があります。この記事では、トリプルガラスのメリット・デメリット、複層ガラスとの違い、内窓・外窓カバー工法・玄関ドアでの選び方を解説します。
トリプルガラスとは?メリット・デメリットと内窓・外窓交換での選び方
2026.07.13
窓断熱研究所は住まい改善の専門チームです。お客様ごとの状況に合わせて、最適な窓リフォームのご提案を行います。
窓断熱研究所の3つの約束
- 「断熱のプロ」が結露・寒さを科学的に解決
- 「補助金申請」を完全サポートし、家計の負担を軽減
- 「厳選された技術者」との連携で、一切の妥協を許さない高品質な施工
初回相談は完全無料です。相見積もりや内容比較のご相談も歓迎しています。
\損させません!無料提案実施中/
このコラムで分かること
- トリプルガラスの仕組みと複層ガラスとの違い
- 断熱性・結露対策・防音性で期待できる効果
- 重さ・費用・日射取得などの注意点
- 内窓でトリプルガラスを選ぶべきケース
- 外窓カバー工法で選ぶべきケース
- 玄関ドアの採光部で見るべきポイント
- 補助金を使う場合に必要な性能と注意点
目次
PC用画像

SP用画像

トリプルガラスとは
トリプルガラスとは、3枚のガラスを組み合わせ、ガラスとガラスの間に2つの中空層を持たせた高断熱ガラスです。一般的な複層ガラスは2枚のガラスと1つの中空層で構成されますが、トリプルガラスは中空層が増える分、外の寒さや暑さが室内へ伝わりにくくなります。
中空層には、空気だけでなくアルゴンガスなどを封入する仕様があります。さらにLow-Eガラスを組み合わせることで、冬に室内の熱を逃がしにくくしたり、夏の日射熱を抑えたりできます。
YKK APのAPW 430は、2枚のLow-Eガラスで挟んだトリプルガラスと樹脂フレームを組み合わせた高断熱窓です。アルゴンガス入りの中空層を備え、室内側のガラスやフレームが冷たくなりにくく、冷暖房を効率よく使いやすい仕様になっています。
ただし、トリプルガラスは「高性能だからすべての窓に入れるべき」というものではありません。家の地域、部屋の使い方、既存サッシの状態、窓の大きさ、方角、予算によっては、Low-E複層ガラスや内窓で十分な場合もあります。
複層ガラスとの違い
トリプルガラスと複層ガラスの違いは、ガラス枚数と中空層の数です。複層ガラスは2枚のガラスと1つの中空層、トリプルガラスは3枚のガラスと2つの中空層で構成されます。
PC用画像

SP用画像

| 種類 | 構造 | 特徴 | 向いているケース |
|---|---|---|---|
| 単板ガラス | ガラス1枚 | 断熱性は低い | 古い住宅で多い。寒さ・結露が出やすい |
| 複層ガラス | ガラス2枚+中空層1つ | 断熱性を高めやすい | 一般的な断熱リフォームで検討しやすい |
| Low-E複層ガラス | 複層ガラス+Low-E膜 | 断熱・遮熱を調整しやすい | 暑さ・寒さの両方を考えたい窓 |
| トリプルガラス | ガラス3枚+中空層2つ | 高断熱だが重さ・費用に注意 | 寒さが強い部屋、性能重視の外窓交換 |
トリプルガラスは、複層ガラスより断熱性能を高めやすい一方で、ガラスが1枚増える分、重量が増えます。大きな掃き出し窓や毎日開け閉めする窓では、断熱性能だけでなく、開閉時の重さや使いやすさまで見ておくと安心です。
また、トリプルガラスには、日射を取り込みやすい仕様と、日射を抑えやすい仕様があります。冬の南向きリビングでは日射を取り込みたい場合があり、西向きの部屋では日射熱を抑えたい場合があります。枚数だけで判断せず、方角と日差しの入り方に合わせて選びましょう。
LIXILの高性能窓TWは、Low-E複層ガラス仕様とトリプルガラス仕様を選べる窓です。
公式価格例では、W1690×H2030の単体引違い窓でLow-E複層ガラス仕様が294,500円、トリプルガラス仕様が462,600円です。
価格には網戸代、消費税、取付費、運賃は含まれません。
トリプルガラスのメリット
トリプルガラスのメリットは、窓から出入りする熱を抑えやすいことです。冬に窓際が冷える、暖房しても部屋がすぐ寒くなる、朝に窓面が冷たいといった悩みがある家では、効果を感じやすい場合があります。
冬の寒さを抑えやすい
窓は、住まいの中でも熱が出入りしやすい場所です。特に大きな掃き出し窓、北側の寝室、浴室や脱衣所の窓では、冬に冷気を感じやすくなります。
トリプルガラスは中空層が2つあるため、外気の冷たさが室内へ伝わりにくくなります。寒冷地や、窓際の冷えが強い家では、外窓交換の候補として検討しやすいガラスです。
結露を抑えやすい
トリプルガラスは室内側のガラス表面が冷えにくいため、結露を抑えやすくなります。結露は、室内の暖かく湿った空気が冷えた窓面に触れることで発生します。
ただし、トリプルガラスにすれば結露が必ずゼロになるわけではありません。室内の湿度、換気、カーテンの位置、サッシの断熱性も関係します。結露が強い家では、ガラスだけでなくサッシや換気も合わせて見直しましょう。
冷暖房効率を高めやすい
トリプルガラスは、冬の暖房効率だけでなく、夏の冷房効率にも関わります。Low-Eガラスやガス入り中空層を組み合わせることで、室内外の熱の移動を抑えやすくなります。
ただし、冷暖房効率は窓だけで決まりません。すきま風、古い玄関ドア、天井や床の断熱不足があると、窓だけ高性能にしても体感が大きく変わりにくい場合があります。家全体の弱点も合わせて整理しましょう。
防音にもつながりやすい
ガラス枚数や空気層が増えることで、外の音が伝わりにくくなる場合があります。道路沿い、線路沿い、近隣の音が気になる家では、防音性も検討材料になります。
ただし、防音はガラス枚数だけで決まりません。サッシの気密性、窓の隙間、換気口、壁の構造も関係します。防音を重視する場合は、トリプルガラスだけでなく、内窓や気密性の高いサッシも合わせて検討すると効果を出しやすくなります。
トリプルガラスのデメリット
トリプルガラスは高性能ですが、費用や使い勝手の面で注意が必要です。性能だけで選ぶと、費用対効果や日常の使いやすさで後悔することがあります。
費用が高くなりやすい
トリプルガラスは、複層ガラスより材料費が高くなります。ガラスが1枚増え、中空層やガス、Low-E仕様も関わるため、窓本体価格が上がりやすくなります。
すべての窓をトリプルガラスにするのではなく、寒さを感じやすい部屋、大きな窓、北側の窓、長時間過ごす部屋など、優先順位をつけて選ぶことが大切です。
窓が重くなりやすい
トリプルガラスはガラスが3枚になるため、複層ガラスより重くなります。大きな掃き出し窓や頻繁に開け閉めする窓では、日常的に無理なく使えるかを事前に見ておきましょう。
高齢の方が使う部屋、毎日出入りするベランダ窓、子どもが使う部屋では、断熱性能だけでなく開閉のしやすさも重要です。ショールームや現地提案で、ハンドル操作や引き戸の重さを体感できると安心です。
冬の日差しを活かしにくい場合がある
トリプルガラスは熱を逃がしにくい一方、仕様によっては日射を取り込みにくくなる場合があります。冬に南向きの窓から日差しを取り込んで部屋を暖めたい家では、遮熱型か日射取得型かを確認しましょう。
南向きのリビングでは、日射取得を活かす仕様が向いている場合があります。西向きや夏の暑さが強い部屋では、遮熱性を重視した方がよい場合があります。
既存サッシによっては効果が限られる
ガラスだけ高性能にしても、サッシが古く気密性が低い場合は、すきま風やサッシ枠の冷えが残ることがあります。古いアルミサッシ、建付け不良、パッキン劣化がある窓では、ガラス交換だけでなく内窓や外窓交換も比較しましょう。
内窓でトリプルガラスは必要か
内窓は、今ある窓の内側にもう1枚窓を取り付ける方法です。既存窓との間に空気層ができるため、窓全体の断熱性や防音性を高めやすくなります。
内窓では、既存窓と内窓の間に空気層ができるため、必ずしもトリプルガラスを選ぶ必要はありません。多くの住宅では、Low-E複層ガラスの内窓でも寒さや結露の改善を感じやすい場合があります。
内窓で高性能ガラスを選びたいのは、次のようなケースです。
- 既存窓が単板ガラスでかなり寒い
- 寝室や浴室など温度差が大きい
- 外の音も気になる
- 補助金の性能区分を上げたい
- 北側や寒冷地の窓で冷えが強い
- 既存窓を残したまま断熱性を高めたい
先進的窓リノベ2026事業では、内窓設置は既存窓の内側に新たに内窓を設置する、または既存の内窓を取り除き新たな内窓に交換する工事です。ただし、既存外窓の開口面から屋内側へ50cm以内に平行に設置するものに限られ、出窓では形状や躯体の状況によって補助対象にならない場合があります。
内窓は、トリプルガラスを選ばなくても効果を出しやすい工事です。まずは既存窓の状態、部屋の寒さ、補助金の条件、予算を整理し、必要な性能を選びましょう。
外窓交換・カバー工法で選ぶケース
外窓交換は、古い窓を新しい窓へ交換する方法です。カバー工法なら、既存枠を残して新しい窓枠をかぶせるため、壁を大きく壊さずに断熱窓へ交換できます。
トリプルガラスを選ぶ価値が高いのは、外窓交換でサッシごと性能を上げる場合です。ガラスだけでなく、サッシ、気密性、枠まわりまで新しくできるため、窓全体の性能を高めやすくなります。
外窓交換でトリプルガラスが向いているのは、次のようなケースです。
- 古いアルミサッシで窓全体が冷える
- すきま風や建付け不良がある
- 大きな窓の寒さを根本的に改善したい
- 補助金を使って高性能窓に替えたい
- サッシの開閉や鍵の使い勝手も改善したい
- 長く住む家で窓性能をしっかり上げたい
YKK APのAPW 430は、高性能トリプルガラスと樹脂フレームを組み合わせた窓です。寒さや結露に悩む家で、外窓交換により窓全体の性能を上げたい場合に検討しやすい商品です。
LIXILの高性能窓TWも、トリプルガラス仕様を選べる窓です。外観や内観カラー、ガラス設定などを選べるため、断熱性能だけでなくデザインも合わせて検討できます。
外窓交換では、窓のサイズ、開き方、既存枠の状態、外壁との納まりを見ます。トリプルガラスを選べるかだけでなく、開閉の重さ、網戸、カーテン、段差、補助金対象性能まで含めて見積もりを確認しましょう。
玄関ドアにトリプルガラスは必要か
玄関ドアでも、採光部にトリプルガラスを使う高断熱商品があります。玄関が寒い、採光付きの玄関ドアにしたい、でも断熱性は下げたくないという家では、ドア本体とガラス仕様をセットで選びます。
YKK APのドアリモ玄関ドア D50高断熱ドアは、アルミ樹脂複合枠を採用し、採光デザインにはトリプルガラスを採用しています。採光付きデザインでも断熱性能を高めたい場合に検討しやすい仕様です。
玄関ドアで検討したいのは、次のようなケースです。
- 玄関がかなり寒い
- 採光付きドアにしたい
- 玄関ホールが北側にある
- 断熱玄関ドアへの交換を考えている
- 窓だけでなく玄関もまとめて断熱したい
ただし、玄関ドアはガラスだけで性能が決まるわけではありません。ドア本体の厚み、枠の断熱性、気密性、採光部の大きさ、既存枠の納まりも関係します。採光を優先しすぎると、防犯性や視線対策も不安が残る場合があります。
玄関ドアでは、「トリプルガラスかどうか」だけで判断せず、ドア全体の断熱性能と毎日の使い勝手を見て選びましょう。
トリプルガラスを選ぶ優先順位
家中すべての窓を一度にトリプルガラスへ替える必要はありません。費用対効果を考えるなら、寒さや結露の影響が大きい窓から優先します。
| 優先度 | 窓の場所 | 理由 |
| 高 | リビングの大きな窓 | 面積が大きく、冷暖房効率に影響しやすい |
| 高 | 北側の寝室 | 冬の冷えや結露が出やすい |
| 高 | 浴室・脱衣所 | 温度差が大きく、寒さを感じやすい |
| 中 | 子ども部屋・在宅ワーク部屋 | 滞在時間が長い場合は効果を感じやすい |
| 中 | 玄関ドアの採光部 | 玄関の寒さと明るさを両立したい場合 |
| 低 | 日差しが少ない小窓 | 優先度は症状次第 |
寒さが強い窓、大きな窓、長時間過ごす部屋の窓から優先すると、効果を感じやすくなります。トイレや廊下の小さな窓は、寒さの感じ方や予算に合わせて判断しましょう。
一方で、次のような窓では、トリプルガラス以外の方法も検討します。
- 予算を抑えたい
- 開閉の軽さを重視したい
- 冬の日射をしっかり取り込みたい
- 既存窓に内窓を付けるだけで改善しそう
- サッシやパッキンの劣化が主な原因
- 短期間の住まいで大きな投資を避けたい
トリプルガラスは有効な選択肢ですが、優先順位を決めずに全窓へ入れると、費用に対して効果を感じにくい窓が出ることがあります。
補助金を使う場合の注意点
トリプルガラスを使った窓リフォームでは、補助金を活用できる場合があります。ただし、補助金はガラスの枚数だけで決まるものではありません。窓全体の性能、工事方法、対象製品、サイズ、申請条件で判断されます。
先進的窓リノベ2026事業では、ガラス交換、内窓設置、外窓交換、ドア交換などが対象工事に含まれています。対象工事ごとに条件が異なるため、トリプルガラスを選べば自動的に補助対象になるわけではありません。
補助金を考えるときに確認したい項目は次の通りです。
- 対象製品として登録されているか
- 内窓・外窓交換・ガラス交換のどの工事か
- Uw値などの性能区分
- 窓のサイズ
- 補助額の合計が条件を満たすか
- 他の窓も同時に工事するか
- 登録事業者が申請できるか
補助金額だけでトリプルガラスを選ぶと、使い勝手や費用対効果で後悔する場合があります。まず自宅に必要な性能を決め、そのうえで補助金を使えるか確認しましょう。
よくある質問
Q トリプルガラスは本当に必要ですか?
寒さや結露が強い家、高断熱リフォームをしたい家では有効です。ただし、すべての窓に必要とは限りません。内窓やLow-E複層ガラスで十分なケースもあるため、部屋ごとに判断します。
Q トリプルガラスにすると結露はなくなりますか?
結露を抑えやすくなりますが、必ずゼロになるわけではありません。室内の湿度、換気、サッシの断熱性、カーテンの使い方も関係します。
Q トリプルガラスは重いですか?
複層ガラスより重くなります。大きな掃き出し窓や毎日開け閉めする窓では、開閉のしやすさまで考えて選びましょう。
Q 内窓でもトリプルガラスを選ぶべきですか?
必ず必要とは限りません。既存窓と内窓の間に空気層ができるため、Low-E複層ガラスの内窓でも効果を感じやすい場合があります。寒冷地や結露が強い部屋では高性能仕様も検討します。
Q 玄関ドアにもトリプルガラスはありますか?
採光部にトリプルガラスを使う高断熱玄関ドアがあります。YKK APのドアリモ玄関ドア D50高断熱ドアは、採光デザインにトリプルガラスを採用しています。
Q 補助金を使うならトリプルガラスが有利ですか?
性能区分を満たしやすくなる場合があります。ただし、補助対象かどうかはガラス枚数だけでなく、窓全体のUw値、工事方法、対象製品、サイズで決まります。
まとめ:トリプルガラスは必要な場所を選んで使う
トリプルガラスは、3枚のガラスと2つの中空層で断熱性を高める高性能ガラスです。冬の寒さ、窓際の冷え、結露、冷暖房効率を改善したい家では、有効な選択肢になります。
一方で、費用が高くなりやすく、窓が重くなりやすい点には注意が必要です。すべての窓に必要とは限らず、内窓やLow-E複層ガラスで十分な場合もあります。家の地域、窓の方角、大きさ、既存サッシの状態、予算を見て判断しましょう。
外窓交換でサッシごと性能を高めたい場合、玄関ドアの採光部でも断熱性を重視したい場合は、トリプルガラスを検討する価値があります。補助金を使う場合は、対象製品、性能区分、工事方法を確認し、自宅に必要な窓から優先してリフォームを進めましょう。