LIXILとYKK APは、2026年秋に窓・玄関ドアなどを再び値上げします。LIXILの値上げは10月1日受注分から、YKK APの値上げは10月・11月受注分からです。LIXILのインプラス・リプラス・リシェント、YKK APのウチリモ・マドリモ・ドアリモも影響を受けます。公表価格を基に、10月以降に何円多く支払う可能性があるのかを具体的に解説します。
※最終更新:2026年8月7日
LIXIL・YKK APが2026年に値上げ|窓・玄関ドアの価格改定
2026.08.07
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このコラムで分かること
- LIXIL・YKK APが2026年秋に行う価格改定
- インプラス・リプラス・リシェントの値上げ試算
- ウチリモ・マドリモで想定される価格差
- 2024年以降に行われた直近の価格改定
- 旧価格が適用される発注時期と納期の注意点
- 補助金を差し引いた自己負担への影響
目次
LIXIL・YKK APは2026年秋に再び値上げ
LIXILは、住宅サッシ・ドアのメーカー希望小売価格を、2026年10月1日受注分から平均13%程度改定します。
YKK APも、住宅用商品を10月1日または11月1日受注分から約10~15%値上げする予定です。YKK APは商品によって実施日が異なるため、ウチリモやマドリモなどを検討している場合は、施工店からメーカーへ発注する期限まで見ておく必要があります。
| メーカー | 実施時期 | 主な対象 | 公表された改定率 |
|---|---|---|---|
| LIXIL | 2026年10月1日受注分から | 住宅サッシ・ドア | 平均13%程度 |
| YKK AP | 2026年10月1日・11月1日受注分から | 住宅用商品 | 約10~15% |
今回の価格改定には、エネルギー価格、物流費、アルミ・鉄・樹脂などの原材料価格、輸入コストの高騰が影響しています。LIXILは、中東情勢の緊迫化を背景としたサプライチェーンの混乱にも言及しました。YKK APも、長期化する円安を含め、製造原価の上昇を企業努力だけで吸収することが難しいと説明しています。
以下の改定後価格は、メーカーが公表したカテゴリー全体の平均改定率を、現在または発売時の参考価格に当てはめた単純試算です。個別商品の正式な新価格ではなく、商品によって実際の値上げ率が異なる可能性があります。
LIXILのインプラス・リプラス・玄関ドアはいくら上がる?
LIXILの公式商品ページには、インプラス、リプラス、リシェント玄関ドア3の参考価格が掲載されています。
住宅サッシ・ドアの平均改定率13%を機械的に当てはめると、商品代は次のように変わる計算です。
| LIXILの商品・代表仕様 | 現在の公表価格 | 13%上昇した試算 | 増加額 |
|---|---|---|---|
| インプラス マドサイズ W1,650×H1,100mm | 77,000円 | 87,010円 | 10,010円 |
| インプラス テラスサイズ W1,650×H1,800mm | 133,000円 | 150,290円 | 17,290円 |
| リプラス マドタイプ W1,650×H1,100mm | 171,400円 | 193,682円 | 22,282円 |
| リプラス テラスタイプ W1,650×H1,800mm | 256,600円 | 289,958円 | 33,358円 |
| リシェント玄関ドア3 | 294,900円~ | 333,237円~ | 38,337円~ |
| リシェント玄関ドア3防火戸 | 516,900円~ | 584,097円~ | 67,197円~ |
インプラスとリプラスの公表価格には、消費税、取付費、運賃が含まれていません。リシェントも商品価格帯の開始額です。したがって、窓リフォームの工事総額が一律13%上がるわけではありません。
それでも、値上げの規模は具体的に見えてきます。内窓1か所では約1万~1万7,000円、外窓交換では約2万2,000~3万3,000円、一般仕様の玄関ドアでも約3万8,000円の増加です。
オプションや防火仕様を選ぶほど現在価格が高くなるため、同じ改定率でも追加負担は大きくなります。
LIXIL製品を窓4か所と玄関ドアなら約8万6,000円増える試算
1商品では数万円の違いでも、住宅全体の窓をまとめて改修すると、値上げの影響は小さくありません。
たとえば、次の内容でリフォームするケースを考えてみましょう。
- インプラスのマドサイズ:3か所
- インプラスのテラスサイズ:1か所
- リシェント玄関ドア3:1か所
LIXILの平均改定率13%を当てはめると、商品代の増加額は次のようになります。
| 改修内容 | 増加額の試算 |
|---|---|
| インプラス マドサイズ3か所 | 30,030円 |
| インプラス テラスサイズ1か所 | 17,290円 |
| リシェント玄関ドア3 | 38,337円 |
| 合計 | 85,657円 |
同じ住宅でも、リプラスのマドタイプを4か所交換する場合は、商品代だけで合計89,128円増える計算です。
掃き出し窓などのテラスタイプを4か所交換すれば、試算上の増加額は13万円を超えます。窓1か所だけを見ると小さな値上がりに感じても、サッシや玄関ドアをまとめて改修する住宅では、総額への影響がはっきり表れます。
YKK APのウチリモ・マドリモはどの程度上がる?
YKK APは、住宅用商品を約10~15%値上げすると発表しています。
ただし、商品別の秋の新価格は一律ではありません。ここでは、YKK APが商品発表時に示した参考価格へ10~15%を当て、負担増の規模を試算します。
| YKK APの商品・代表仕様 | 公表時の参考価格 | 10~15%上昇した試算 | 増加額 |
|---|---|---|---|
| ウチリモ 内窓 引違い窓 W1,700×H1,200mm | 97,800円 | 107,580~112,470円 | 9,780~14,670円 |
| ウチリモ 内開き窓 W600×H1,100mm | 64,500円 | 70,950~74,175円 | 6,450~9,675円 |
| マドリモ 戸建用 たてすべり出し窓 W640×H1,170mm | 157,200円 | 172,920~180,780円 | 15,720~23,580円 |
ウチリモとマドリモの表中価格には、消費税、現場搬入費、施工費などが含まれていません。また、ウチリモ引違い窓は2025年の商品発表時、内開き窓とマドリモは2026年春の商品発表時に示された価格です。
YKK APは2026年5月にも価格改定を行っているため、現在の正式価格が表の基準額と異なる可能性があります。表は、10~15%の値上げが商品代へ与える影響を理解するための参考としてご覧ください。
YKK APが2026年3月時点で示したウチリモの工事込み参考価格は、大サイズが約15万~22万円、中サイズが約8万~13万円、小サイズが約5万~10万円です。
ただし、秋の価格改定は商品価格や一部掛け率の変更です。現地調査費や施工費まで含む工事総額へ、10~15%をそのまま掛けることはできません。
LIXILは2024年から価格改定が続いている
窓・玄関ドアの値上げは、2026年秋に突然始まったものではありません。
LIXILの公式発表をたどると、住宅サッシ・ドアでは、2024年9月以降に価格改定が繰り返されています。
| 実施時期 | LIXILの住宅サッシ・ドアの改定内容 |
|---|---|
| 2024年9月 | 10~50%程度 |
| 2025年4月 | 3~12% |
| 2026年5月 | 平均5%程度 |
| 2026年10月 | 平均13%程度 |
改定率を単純に足して累計値上げ率とすることはできません。各回で対象商品や基準価格が同じとは限らないためです。
それでも、最近取得した見積もりでさえ、数か月後には同じ金額で発注できない可能性があります。2024年や2025年の価格感覚を基に予算を組むのは、さらに難しくなっています。
YKK APも2026年5月1日受注分から価格改定を行い、その半年足らず後となる10月・11月に次の値上げを予定しています。ウチリモ、マドリモ、ドアリモなどの住宅用商品を検討している方は、見積価格の有効期限まで含めて判断したい状況です。
値上げ前の価格は契約日ではなくメーカー発注日が基準
LIXILとYKK APの発表で基準になっているのは、施工日ではなくメーカーの受注日です。
見積書の作成日や工事契約日が価格改定前でも、施工店からメーカーへの正式発注が切替日を過ぎれば、新価格へ変更される可能性があります。
内窓、外窓、玄関ドアは、現地調査の後に寸法、色、ガラス、鍵、開閉方法、オプションを決めてから手配します。値上げ直前に問い合わせても、仕様が固まらなければ旧価格では発注できません。
すでに見積もりを取っている方は、施工店へ次の2点を聞いておくと分かりやすくなります。
- 現在の見積価格はいつまで有効なのか
- 旧価格でメーカーへ発注できる最終日はいつなのか
現時点で両メーカーが窓商品の一律の納期遅延を発表しているわけではありません。ただし、価格改定前に駆け込み発注が増えれば、商品の手配や納期へ影響する可能性があります。
旧価格に間に合わせたい場合は、切替日の直前ではなく、現地調査と仕様決定に必要な期間を見込んで相談を始める方が現実的です。
補助金が同じなら値上げ分は自己負担へ残る
先進的窓リノベ2026の補助額は、対象製品の性能、サイズ、建物の種類に応じた定額制です。
メーカーの商品価格が上がったからといって、それに合わせて補助金が自動的に増える仕組みではありません。住宅は1戸当たり100万円が補助上限です。
たとえば、補助額と施工費が変わらず、インプラスの商品代だけが1万10円上がれば、ほかの条件が同じである限り、自己負担も1万10円増える計算です。
窓を複数改修する場合、1か所ごとの差は小さく見えても、合計では数万円から10万円を超えることがあります。
一方、値上げ前の安い仕様を急いで選ぶより、補助金の対象となる高性能仕様を採用した方が、最終的な自己負担を抑えられるケースもあります。
旧価格か新価格かだけでなく、次の3つを同じ見積書で比べることが大切です。
- 商品と施工を含む工事総額
- 利用できる補助金の見込額
- 補助金を差し引いた自己負担額
すでに見積もりを取っている方が確認したいこと
現在の見積書が手元にあるなら、総額だけでなく次の内容も見ておきましょう。
- 旧価格と新価格のどちらで作成されているか
- メーカーへ発注する予定日
- 見積書の有効期限
- 値上げ後に増える商品代
- 施工費や運搬費も変更されるか
- 補助金申請後の自己負担額
- 商品の納期と工事予定日
窓断熱研究所では、インプラスとウチリモ、リプラスとマドリモ、リシェントとドアリモを、商品価格だけで比べません。
現在のサッシや玄関枠の状態、必要な断熱性能、開閉方法、補助金の対象可否まで確かめたうえで、工事後の自己負担が分かる見積もりをご案内します。
値上げ前の発注は費用を抑える一つの方法です。ただし、価格を優先するあまり、窓の状態や暮らし方に合わない商品を急いで選んでは、リフォーム後の使いにくさが残ります。
価格改定までの期間と現地調査に必要な日数を踏まえ、無理のない手配時期をご提案します。
まとめ|窓と玄関をまとめて改修すると値上げ差は大きい
LIXILは2026年10月1日受注分から住宅サッシ・ドアを平均13%程度、YKK APは10月・11月受注分から住宅用商品を約10~15%値上げします。
現在の公表価格へ平均改定率を当てはめると、LIXILのインプラスは1か所約1万~1万7,000円、リプラスは約2万2,000~3万3,000円、リシェント玄関ドア3は約3万8,000円増える試算です。
窓4か所と玄関ドアをまとめて改修する例では、商品代だけで約8万6,000円の差になります。
ただし、正式な新価格は商品ごとに異なり、工事総額がメーカーの平均改定率と同じ割合で上がるわけではありません。
現在の見積もりが旧価格か新価格か、メーカーへの発注期限はいつか、補助金を差し引いた自己負担はいくらか。この3点をそろえて比べることで、値上げ前に急ぐべきか、仕様を見直すべきかを判断できます。