樹脂サッシとアルミサッシを比較すると、最も大きな違いは断熱性能です。寒い、結露する、冷暖房が効きにくい家では、窓のガラスだけでなくサッシの素材まで見ます。アルミサッシは軽くて価格を抑えやすい一方、熱を伝えやすい素材です。樹脂サッシは断熱性が高く、結露対策に向きます。窓リフォームで後悔しないために、費用、耐久性、デザイン、補助金まで比較して選びましょう。
樹脂サッシとアルミサッシを比較|断熱性・結露・費用の違い
2026.06.12
窓断熱研究所は住まい改善の専門チームです。お客様ごとの状況に合わせて、最適な窓リフォームのご提案を行います。
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このコラムで分かること
- 樹脂サッシとアルミサッシの違い
- 断熱性、結露、価格、耐久性の比較
- アルミ樹脂複合サッシを選ぶべきケース
- 寒い家、結露する家に合う窓リフォーム
- LIXIL、YKK APで確認したい窓製品の特徴
- 補助金を使うときの注意点
目次
樹脂サッシとアルミサッシの違い

樹脂サッシとアルミサッシの違いは、素材の熱の伝わりやすさです。窓はガラスだけでできているわけではありません。サッシ、ガラス、気密、施工精度がそろって、はじめて断熱性能が決まります。
アルミサッシは、軽くて強度があり、価格を抑えやすい素材です。昔の住宅では多く使われてきました。ただし、アルミは熱を伝えやすいため、冬は外の冷たさが室内側へ伝わります。窓枠が冷えると、ガラスだけでなくサッシまわりにも結露が出ます。寒い家でアルミサッシが使われている場合、窓際の冷え込みはサッシが原因になっていることが多いです。
樹脂サッシは、熱を伝えにくい樹脂を使った窓です。断熱性が高く、室内側の窓面や枠が冷えにくいため、結露を抑えやすくなります。樹脂サッシは、冬の寒さ、夏の暑さ、結露、光熱費対策を重視する住宅で選ぶべきサッシです。
窓断熱研究所の結論は明確で、居室の快適性を重視するなら、アルミサッシより樹脂サッシを優先しご提案します。価格を重視する場所や非居室ではアルミサッシを検討できますが、リビング、寝室、子ども部屋では樹脂サッシやアルミ樹脂複合サッシを選ぶ方が後悔しにくくなります。
断熱性能で比較すると樹脂サッシを検討すべき
断熱性能で比較すると、樹脂サッシが優れています。サッシはガラスのまわりを囲む部材なので、ここが冷えると窓全体の性能が下がります。アルミサッシは熱を伝えやすく、冬は冷気を室内に引き込みやすい構造になります。樹脂サッシは熱を伝えにくいため、窓際の冷えを抑えます。
LIXILの樹脂窓EWは、高性能ガラスと組み合わせて断熱性を高める窓です。LIXILは、樹脂窓EWについて、Low-Eガラス、アルゴンガスやクリプトンガス、樹脂スペーサーなどで断熱性を高める仕様を案内しています。樹脂スペーサーはガラス端部からの熱の伝わりを抑え、端部の結露も抑制します。
YKK APのAPW 330も、樹脂サッシと複層ガラスで高い断熱性を狙う窓です。YKK APは、APW 330について、樹脂と複層ガラスにより熱の出入りを抑え、夏も冬も快適にする窓として紹介しています。
断熱性能を比較するときは、サッシ素材だけでなくガラスも見ます。樹脂サッシでも単板ガラスでは十分ではありません。Low-E複層ガラス、アルゴンガス入り、トリプルガラスなど、ガラス性能まで合わせて確認します。窓リフォームでは「樹脂サッシだから安心」ではなく、「樹脂サッシ+どのガラスか」で判断します。
結露で比較するとアルミサッシは不利
結露で比較すると、アルミサッシは不利です。結露は、暖かく湿った室内空気が、冷たい窓やサッシに触れて水滴になる現象です。アルミサッシは外気の冷たさを室内側へ伝えやすいため、冬の朝に枠が冷え、結露が出やすくなります。
ガラス全面に結露が出る家は、窓全体の断熱不足です。サッシまわりに水滴が集中する家は、アルミサッシの冷えが原因です。窓下に水がたまる家は、室内干し、加湿器、換気不足も疑います。結露を止めたいなら、掃除ではなく窓の断熱性能を上げます。
樹脂サッシは、室内側の枠が冷えにくいため、アルミサッシより結露しにくい窓をつくれます。ただし、樹脂サッシでも湿度が高すぎる家では結露が残ります。室内干しをする部屋、加湿器を強く使う寝室、浴室近くの脱衣室では、換気と湿度管理も必要です。
窓断熱研究所では、結露対策の優先順位をはっきり決めます。ガラスとサッシの両方が冷えている家は樹脂サッシへ交換します。既存の窓を大きく壊したくない家は内窓で二重窓にします。サッシは使えてガラスだけ弱い家はガラス交換を検討します。結露の場所を見れば、リフォーム方法は絞れます。
価格で比較するとアルミサッシが安い
価格で比較すると、アルミサッシの方が安くなりやすいです。アルミサッシは材料費を抑えやすく、製品の種類も多いため、初期費用を下げたい工事で選ばれることがあります。倉庫、勝手口まわり、使用時間の短い場所など、断熱性より価格を優先する窓では選択肢になります。
一方、樹脂サッシはアルミサッシより価格が高くなりやすいです。断熱性能が高く、ガラスもLow-E複層ガラスやトリプルガラスを組み合わせることが多いためです。ただし、リビングや寝室で価格だけを見てアルミサッシを選ぶと、冬の寒さ、結露、冷暖房費で後悔します。
費用で比較するときは、商品価格だけを見てはいけません。施工費、既存窓の撤去、外壁や内装の補修、ガラス仕様、網戸、補助金、施工後の光熱費まで見ます。樹脂サッシの初期費用は高くても、断熱性が高い窓に変えることで冷暖房効率が上がり、快適な空間をつくれます。
窓リフォームの費用対効果を高めるなら、すべての窓を同じグレードにしません。リビング、寝室、子ども部屋は樹脂サッシを優先します。廊下、納戸、使用頻度が低い部屋はアルミ樹脂複合サッシや他の工法を比較します。家全体で予算配分を決めることが重要です。
耐久性とメンテナンス性を比較する
耐久性で比較すると、アルミサッシには強度と耐候性のメリットがあります。軽くて変形しにくく、外部側で使いやすい素材です。長く使われてきた実績もあります。ただし、断熱性能と結露対策では弱点が残ります。
樹脂サッシは断熱性が高く、結露に強い点がメリットです。樹脂という素材に不安を持つ方もいますが、住宅用の樹脂サッシは窓用に設計された製品です。重要なのは、施工する場所、日射の強さ、外壁との納まり、メーカーの仕様を確認することです。
デザインで比較すると、近年の樹脂サッシはフレームを細く見せる商品や、内観色を選べる商品が増えています。白い樹脂サッシだけをイメージして選択肢から外す必要はありません。LIXILの樹脂窓EWは、トリプルガラス仕様や複層ガラス仕様、内観木調色を含むカラーラインアップを持つ樹脂窓として紹介されています。
耐久性やデザインを比較するときも、最後は現場条件です。強い西日を受ける窓、雨が当たりやすい窓、海に近い地域の窓、マンション上階の窓では見るべきポイントが変わります。窓リフォームでは、カタログだけでなく実際の取り付け場所で判断します。
アルミ樹脂複合サッシという選択肢
樹脂サッシとアルミサッシの中間として、アルミ樹脂複合サッシがあります。アルミ樹脂複合サッシは、室外側にアルミ、室内側に樹脂を使う構造が一般的です。外側は耐候性と強度、内側は断熱性と結露しにくさを狙います。
アルミ樹脂複合サッシは、価格と断熱性能のバランスを取りたい住宅で選びやすい窓です。樹脂サッシほど断熱性能を求めないが、アルミサッシの冷えや結露は避けたいという家に向きます。リフォーム費用を抑えながら性能を上げたい場合に、比較すべき選択肢です。
LIXILのサーモスLは、アルミの良さと樹脂の良さを融合し、断熱性、デザイン性、使いやすさを兼ね備えたハイブリッド窓として紹介されています。 YKK APのエピソードⅡ NEOも、アルミ窓から大きく進化したアルミ樹脂複合窓として、室内側に断熱性・防露性に優れた樹脂のメリットを加えた構造が紹介されています。
比較の考え方はシンプルです。断熱性を最優先するなら樹脂サッシ。価格と性能のバランスを取りたいならアルミ樹脂複合サッシ。価格を最優先し、断熱の優先度が低い場所ならアルミサッシです。居室ではアルミサッシ単体を選ぶ理由は少なくなります。
窓リフォームで後悔しない選び方
窓リフォームで後悔する家は、サッシだけ、ガラスだけ、価格だけで決めています。樹脂サッシとアルミサッシを比較するときは、部屋ごとの悩みから逆算します。
冬に寒いリビングは、樹脂サッシとLow-E複層ガラスを優先します。朝に結露する寝室は、サッシの冷えを止める必要があります。西日が強い部屋は、遮熱タイプのガラスを組み合わせます。道路沿いの部屋は、防音も見ます。浴室や脱衣室は、寒さと結露に加えて湿気への対応が必要です。
既存窓の状態も重要です。サッシが歪んでいる、雨漏りがある、戸車が壊れている場合は、外窓交換を選びます。既存窓が大きく壊れていない場合は、内窓で断熱性と防音性を上げる方法もあります。窓を大きく壊したくないマンションや築年数の経った住宅では、内窓が有効です。
窓断熱研究所では、次の順番で判断します。まず寒さ、結露、暑さ、防音のどれが悩みかを決めます。次に、外窓の劣化を確認します。そのうえで、樹脂サッシ、アルミ樹脂複合サッシ、内窓、ガラス交換を比較します。この順番で見れば、無駄な費用を抑えられます。
補助金を使うなら性能区分を確認する
樹脂サッシへの窓リフォームでは、補助金を確認します。2026年の先進的窓リノベ事業は、既存住宅の窓やドアを高断熱化するリフォームを対象にした制度です。LIXILは、既存住宅の窓・ドアを省エネ効果の高い断熱窓・ドアへ改修する費用に対し、1戸あたり最大100万円まで補助金が交付される制度として案内しています。
補助金は、登録された事業者が申請、受け取り、一般消費者への還元を行う制度です。一般消費者が直接申請することはできず、登録のない事業者との契約は補助対象になりません。
外窓交換やガラス交換の補助額は、建物の種類、窓の性能区分、サイズで変わります。先進的窓リノベ2026事業の対象工事では、性能区分とサイズがメーカーの性能証明書に記載される仕組みです。 樹脂サッシを選んでも、対象製品でなければ補助金は使えません。必ず見積り時に、対象製品、性能証明書、補助予定額、還元方法を確認します。
補助金を使う場合、価格の比較だけでは不十分です。アルミサッシより樹脂サッシの方が初期費用は高くても、補助金を入れると実質費用の差が縮まることがあります。断熱性能の高い窓ほど補助対象になりやすいため、窓リフォームでは補助金込みで比較します。
樹脂サッシが向く家・アルミサッシが向く場所
樹脂サッシが向く家は明確です。冬に寒い家、結露が出る家、冷暖房が効きにくい家、寝室やリビングの快適性を上げたい家です。断熱性能を重視する住宅では、樹脂サッシを選びます。
アルミサッシが向く場所は限られます。断熱性を強く求めない場所、使用時間が短い場所、価格を抑えたい窓です。ただし、居室のアルミサッシは慎重に判断します。リビングや寝室でアルミサッシを選ぶと、窓際の寒さ、結露、冷暖房効率で後悔しやすくなります。
アルミ樹脂複合サッシが向くのは、価格と性能のバランスを取りたい家です。樹脂サッシほど高性能にしなくてもよいが、アルミサッシの弱点は避けたい場合に選びます。特にリフォームでは、既存の外壁、窓サイズ、予算、補助金の条件を見て、樹脂サッシとアルミ樹脂複合サッシを比較します。
サッシ選びで大切なのは、どちらが絶対に良いかではありません。寒さ、結露、費用、デザイン、耐久性、施工条件を比較し、自宅の悩みに合う窓を選ぶことです。
まとめ
樹脂サッシとアルミサッシを比較すると、断熱性と結露対策では樹脂サッシが有利です。アルミサッシは価格を抑えやすく、軽くて扱いやすいメリットがありますが、熱を伝えやすいデメリットがあります。寒い、結露する、冷暖房が効きにくい家では、アルミサッシのままでは十分な改善が出にくいです。
リビング、寝室、子ども部屋など、長く過ごす部屋では樹脂サッシを優先します。費用とのバランスを取りたい場合は、アルミ樹脂複合サッシを比較します。価格だけを重視する場所ではアルミサッシも選択肢になりますが、居室では慎重に判断します。
窓リフォームで後悔しないためには、サッシ素材、ガラス性能、気密性、補助金、施工方法をまとめて確認します。窓断熱研究所の結論は明確です。断熱性と結露対策を重視する家は、樹脂サッシを基準に比較するべきです。価格だけで選ばず、自宅の寒さ、暑さ、結露、防音の悩みに合う窓を選びましょう。